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わずか1年で3チームが休部&規模縮小 新リーグ創設の日本ラグビーが直面する課題

ラグビーの国内最高峰リーグ「NTTジャパンラグビー リーグワン」に参入している宗像サニックスブルース(ディビジョン3)が3月30日、事実上の廃部となる今季限りでの活動休止を発表した。リーグワンの前身であるトップリーグで昨年4月に明らかとなったコカ・コーラレッドスパークスの休部、そして先月発表されたNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安、NTTドコモレッドハリケーンズ大阪によるチーム再編と、日本のラグビー界ではわずか1年の間に体制の見直しを発表する事態が続出している。

日本代表のレメキ・ロマノ・ラヴァ(現・NECグリーンロケッツ東葛)も2020年から21年までプレーした宗像サニックスブルース。5月末での活動休止を発表した【写真:Getty Images】
日本代表のレメキ・ロマノ・ラヴァ(現・NECグリーンロケッツ東葛)も2020年から21年までプレーした宗像サニックスブルース。5月末での活動休止を発表した【写真:Getty Images】

宗像サニックスブルースが今季限りでの活動休止を発表

 ラグビーの国内最高峰リーグ「NTTジャパンラグビー リーグワン」に参入している宗像サニックスブルース(ディビジョン3)が3月30日、事実上の廃部となる今季限りでの活動休止を発表した。リーグワンの前身であるトップリーグで昨年4月に明らかとなったコカ・コーラレッドスパークスの休部、そして先月発表されたNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安、NTTドコモレッドハリケーンズ大阪によるチーム再編と、日本のラグビー界ではわずか1年の間に体制の見直しを発表する事態が続出している。

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 日本ラグビーの構造改革を目指して、プロ化へ舵を切る新リーグに何が起きているのか。リーグ発足の経緯、ラグビーが社会の中で置かれた状況などを踏まえながら、新リーグと日本ラグビーのこれからを考える。(取材・文=吉田 宏)

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 傾き始めた日差しにも、別れを惜しむように誰もがスタンドを去ろうとしなかった。グラウンドを一周するブルーのジャージーのフィフティーンへ、笑顔と手作りの横断幕が揺れる。

『宗像サニックスブルース 今までありがとう!』

 4月3日、福岡・宗像市のグローバルアリーナで行われたリーグワン・ディビジョン3第9節、宗像サニックスブルース-清水建設江東ブルーシャークス。“お別れセレモニー”の最後に、WTB(ウィング)屋宜ベンジャミンレイ主将が1500人のファンに語りかけた。

「ご存知のとおり、宗像サニックスブルースは今シーズンをもって活動を休止することになりました。たくさんのサポーターの方に応援していただきながら、ここまで戦い続けることができました。僕たちは感謝の気持ちでいっぱいです。感謝の気持ちとともに、熱い気持ちで最後の1試合まで戦い抜きます。最後まで一緒に戦いましょう」

 江東BS戦終了時点で、残された公式戦はリーグ戦1試合と順位決定戦2試合。その後の入替戦については、現時点で宗像Bの参加は難しい見通しだ。4月10日には順位決定戦での宗像開催が決まったが、事前に組まれた日程では、この日が最後のホームゲーム。宗像でのノーサイドの後も、スタンドに立ち尽くしたファンの思いは複雑だ。

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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