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「バセドウ病」から1年で全国6位入賞 息切れ、発熱、体重5kg減…涙で滲んだ高校最後の夏の景色――大分雄城台・長野梨心

1年前、病院のベッドで悔し涙した女子高生が、全国の舞台で嬉し涙を流した。長野梨心(大分雄城台3年)は4×400メートルリレーで1走としてチームに貢献。6位入賞を果たした。昨年8月にバセドウ病を発症。一時は競技を辞めることも考えた3年生が、夢だったインターハイの舞台に立った。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

1年前のバセドウ病を乗り越え、夢のインターハイに出場した長野梨心【写真:井上学】
1年前のバセドウ病を乗り越え、夢のインターハイに出場した長野梨心【写真:井上学】

「THE ANSWER 陸上PLUS|STORY」 滋賀インターハイ・平和堂HATOスタジアム(7/30-8/5)

 1年前、病院のベッドで悔し涙した女子高生が、全国の舞台で嬉し涙を流した。長野梨心(大分雄城台3年)は4×400メートルリレーで1走としてチームに貢献。6位入賞を果たした。昨年8月にバセドウ病を発症。一時は競技を辞めることも考えた3年生が、夢だったインターハイの舞台に立った。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

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 息が苦しい。喉が焼けるように痛い。でも、それ以上にトラックを全力で走れる喜びがあった。

 大会最終日の4×400メートルリレー決勝。1走として3レーンを走った長野は、序盤から飛ばし、必死にアウトレーンの選手を追った。ラスト100メートルで苦しくなったが、最後の力を振り絞りバトンを繋いだ。

「あとの3人が信頼できる仲間。自分の思い切った走りでチームに勢いを付けたかった」

 仲間が力走し、県記録を2秒以上更新する3分44秒03をマーク。電光掲示板に表示されたタイムを見るや否や、長野はチームメートと抱き合った。その目には涙が浮かんでいた。

4×400メートルリレー決勝、懸命に脚を回して2走にバトンを繋いだ【写真:井上学】
4×400メートルリレー決勝、懸命に脚を回して2走にバトンを繋いだ【写真:井上学】

 昨年5月に行われた県大会の4×400メートルリレー決勝、3走として優勝に貢献したものの、レース中に右足の中足骨を骨折。北九州大会や夢だったインターハイも断念した。

「凄く悔しくて……。後半シーズンの国スポや新人戦に向けて、しっかり立て直してもう一度頑張ろうと」

 失意から立ち上がろうとした矢先、長野の体を異変が襲った。「バセドウ病」の発症だ。甲状腺機能亢進症の代表的な病気の一つ。元々中学時代から疑いはあったが、8月上旬に症状が現れ始めた。

 トラック1周を全力で駆けていた体は、階段を昇り降りするだけで息が切れた。代謝が活発になりすぎる影響で体重も5キロ以上減少。日常的に発熱が続き、たくさん寝ても疲労が取れにくくなった。11月に手術を受け、再び走れるまで1か月。

 復帰しても今までと同じようにトレーニングできるかは分からない。「本当に陸上を辞めよう」。病院のベッドで何度も涙を流した。

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