「使い捨て」批判から教育の場へ 16歳でプロ入り…MLBが高卒資格を支えるワケ、ドミニカ選手に「手助けを」
「THE ANSWER」がお届けする、在米スポーツジャーナリスト・谷口輝世子氏の連載「Sports From USA」。米国ならではのスポーツ文化を紹介し、日本のスポーツの未来を考える上で新たな視点を探る。今回は「メジャーリーグにおけるドミニカ選手の高校卒業資格」。

「Sports From USA」――今回は「メジャーリーグにおけるドミニカ選手の高校卒業資格」
「THE ANSWER」がお届けする、在米スポーツジャーナリスト・谷口輝世子氏の連載「Sports From USA」。米国ならではのスポーツ文化を紹介し、日本のスポーツの未来を考える上で新たな視点を探る。今回は「メジャーリーグにおけるドミニカ選手の高校卒業資格」。
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7月にメジャーリーグのドラフトが行われ、スタンフォード大学の佐々木麟太郎選手が指名された。ドラフトの対象となるのは、米国、カナダ、プエルトリコに居住する選手、これらの地域の高校・大学に在籍する選手である。それ以外の国のアマチュア選手は国際アマチュアフリーエージェントであり、満16歳で球団と契約することができる。
メジャーリーグで、米国生まれの選手に次いで、人数の多いのはドミニカ共和国出身者だ。ドミニカ共和国出身の選手は1956年にオジー・バージルが当時のニューヨークジャイアンツからデビューしたのを皮切りに、メジャーリーグで存在感を示してきた。1987年にはドジャースがドミニカ共和国にアカデミーを作り、2003年までに全30球団がアカデミーを持つようになった。彼らを効率よく育成するためである。
これまでの歴史のなかでは、メジャーリーグ球団と、ドミニカ共和国などのラテンアメリカのアマチュア選手の契約や育成には批判もなされてきた。それはドラフト対象選手よりも契約金がかなり安いことや、選手がけがをしたときにアメリカのマイナーリーグにいる選手のようなサポートを受けられないなどであった。つまりは、ドラフト対象選手よりも、安く買い集めてきて、使い捨てにしているという批判だ。
しかし、こういった環境も少しずつ変わってきている。ドミニカ共和国のアカデミーでは、アメリカのマイナーリーグでのプレーに備え、英語学習やアメリカでのライフスキルを教えてきた。さらに、ここ15年ほどの間に、彼らがドミニカ共和国の高卒資格を得られるように環境整備が進んだ。メジャーリーグ球団のアカデミーの多くは、ドミニカの遠隔教育機関CENAPECと提携し、選手がアカデミー内で高校の教育課程を履修できるようにしている。球団のSNSにはドミニカ共和国の各球団のアカデミーで卒業式をしている写真が掲載されている。
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