全日本大学駅伝で3兄弟が出走 2人はタスキリレー、双子の兄は区間新…レース前の家族LINE「新妻家を見せつけよう」
レース前の家族LINE「新妻家を見せつけよう」
レース前、家族のグループLINEでは、互いを鼓舞するメッセージが交わされた。大会前にはスポーツ紙のネット記事でも「新妻家」の兄弟リレーが特集され、注目を集めていた。家族の間では「新妻家を見せつけよう」といった言葉で気持ちを高め合っていたという。
ともに西脇工(兵庫)を卒業後、双子の弟たちは別々の道を選んだ。昂己は兄の玲旺が所属する神奈川大、遼己は早大へ進学した。
昂己は「玲旺がいるっていうのと監督さんも、自分があまり結果出してない時から声かけてくださった」。兄の存在に加え、結果が出ない時期にも熱心に声をかけてくれた神奈川大への進学を決めた。
遼己は1500メートル、5000メートルで世界を舞台に戦う選手を目指し、早大に飛び込んだ。歴史的な区間新を出した後も「(昂己は)一番のライバルであって、刺激を受ける存在です。昂己だけじゃなく、玲旺とも走りたかったのはあります。3人とも別々の区間でしたけど、みんな力走している姿に自分としても勇気をもらえました」と言った。
そんな双子の弟たちの性格を、3学年上の兄はよく知っている。
取材中、玲旺は本来の実力を発揮できず落胆する昂己の様子を気にかけた。「僕と似ているというか、ダメだった時に沈んじゃうんですよ」。その上で「昂己もポテンシャルは絶対、遼己に負けてないのですよ。諦めなければ、これから絶対、強くなると思います」と付け加えた。
玲旺によれば、遼己は精神的に「大人」だという。「メンタルの浮き沈みがあまりないと思います。大学でも入学後は、あまり結果が出ないで苦労した時期もあったと思いますが、その中でも1つ1つ積み重ねているってことを電話で聞いていた。苦しい時の姿勢が凄いと思う」と話した。
そんな玲旺にとっても、歴代屈指の留学生イェゴン・ヴィンセント(当時東京国際大、現ホンダ)が持っていた従来の区間記録を1秒更新した遼己の走りは、想像できない結果だった。「さすがにヴィンセントさんを超えるのはちょっと引きました」と笑う。
遼己と昂己。双子の兄弟であり、ライバルでもある。玲旺は振り返る。「スポーツさせたら、基本的に遼己が全部負けてたんですよ。昂己の方がうまかったです」。剣道や球技などでは昂己が上回ることも多かったという。それでも陸上では、地道な努力を積み重ねる遼己の強みがより発揮された。
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