「プロを名乗っちゃいけない」又吉克樹が襲われた“違和感” 引退決断の裏側…最後に感じた2つの「楽しさ」
プロ野球の中日とソフトバンクで投げ、NPB史上6位の通算173ホールドを記録した又吉克樹投手が今季限りで現役引退し、25日には引退セレモニーに臨む。今春はメキシカンリーグに挑戦し、その後は「2軍球団」オイシックスで投げた。最後の半年で感じ、引退のきっかけとなった違和感とは。野球を「楽しむ」という言葉の深い意味を聞いた。

中身が違う2つの「楽しい」又吉が考えるプロ選手の価値とは?」
プロ野球の中日とソフトバンクで投げ、NPB史上6位の通算173ホールドを記録した又吉克樹投手が今季限りで現役引退し、25日には引退セレモニーに臨む。今春はメキシカンリーグに挑戦し、その後は「2軍球団」オイシックスで投げた。最後の半年で感じ、引退のきっかけとなった違和感とは。野球を「楽しむ」という言葉の深い意味を聞いた。
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又吉は8月10日、現役引退とともに便せん5枚に及ぶメッセージを発表した。その中で「ここ数か月は『マウンドに行くのが楽しい』と思う機会が増えてきました」と、心境の変化を明かしていた。
昨秋ソフトバンクから戦力外通告を受け、今春はメキシカンリーグのユカタン・ライオンズのキャンプに参加。シーズンで投げることは叶わなかったものの、5月には「できるものなら、もう一度行ってみたい」としていた。ライオンズの球団オーナーにかけられた「ここでは野球は楽しいものだ。マウンドは自分を表現する場だと思ってやってほしい」という言葉に、価値観が一変するほどの影響を受けたからだというのだ。
それから3か月後の引退表明。「楽しい」という言葉に背中を押され、「楽しい」という感情で現役を退くと決意した。2つの「楽しい」は果たして同じものなのか。気になって又吉に尋ねると「違いますね」という答えが返ってくる。
「メキシコで楽しかったというのは、自分のいいパフォーマンスをマウンドで表現できることに対する楽しさです。それは緊張感とか、抑えないといけないという恐怖心を練習で克服した上で、パフォーマンスできたからこその『楽しい』だと思うんですよ」
一方で、現在感じてしまっている「楽しさ」は別のところにある。「その恐怖心とか緊張感がないまま野球をやった上での『楽しい』は、草野球になってしまうというか……乗り越えて、自分がやれることをやれた達成感の楽しさと、ただ楽しいはやっぱり違うと思うので」。プロとしてどうあるべきかを考えた末の決断だった。
沖縄出身の又吉は、環太平洋大(岡山)から四国アイランドリーグの香川を経て、2014年にドラフト2位で中日入り。2022年にはFAでソフトバンクに移籍し投げ続けた。1軍通算503試合に登板し、47勝32敗11セーブ、173ホールド。独立リーグ出身者としては支配下ドラフト2位指名も、FA移籍も初。無名の存在から道を切り開いてきた先駆者だ。
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