箱根予選会“45校中45位”最下位の裏にサプライズ 3本の旗、不揃いな字で…最初で最後の舞台が「宝物に」――高崎経済大
勝利だけが、順位だけがスポーツの全てではない。箱根駅伝予選会で、そう感じる出会いがあった。きっかけは手作りののぼり旗。持ち主の高崎経済大は45校中45位だったが、最初で最後の予選会を終えた4年生の笑顔は太陽のように眩しかった。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

「THE ANSWER 陸上PLUS|COLUMN」 第103回箱根駅伝予選会(10/17)
勝利だけが、順位だけがスポーツの全てではない。箱根駅伝予選会で、そう感じる出会いがあった。きっかけは手作りののぼり旗。持ち主の高崎経済大は45校中45位だったが、最初で最後の予選会を終えた4年生の笑顔は太陽のように眩しかった。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)
午前8時半のスタート号砲が鳴る少し前。結果発表が行われるメインエリア「みんなの原っぱ」には、各校ののぼり旗が続々と集まっていた。伝統のチームカラーに力強いフォント。色とりどりに秋風にはためく中で、ひときわ目立つ3本があった。
白い布に、お世辞にも達筆とは言えぬ手書きの文字。選手の名前だろうか。「和泉陽大」「宮脇彬」「植村龍一」と記されている。ポールを持つ男たちのジャージの背中には「高崎経済大学」とある。予選会に出場するのは3年ぶりの大学だ。
出場資格ギリギリの10人が走り、全員が無事完走。結果は45校中45位の最下位だったが、例の旗を手に記念撮影するメンバーの顔は、本大会出場を決めた大学にも負けぬほど晴れやかだった。
1時間15分12秒で全体510位だった宮脇彬(4年)は言う。
「一番は楽しかったですね。1年生の時に先輩たちが予選会に出ているところを見させてもらったんですけど、2、3年と出られなくて。今日初めて憧れの舞台というか、ずっと目標としてきたものに出られた。それを仲間が応援してくれて、本当に幸せな時間でした」
予選会は誰もが出られる舞台ではない。1万メートル34分00秒以内またはハーフマラソン1時間13分00秒以内の公認記録を有する選手が最低10人必要になる。
2023年まで13年連続で出場していた高崎経済大だったが、ここ2年間はこの参加資格を満たす選手が7人しか揃わなかった。今年は3年ぶりに10人がクリア。のぼり旗に書かれたのは、そのうちの4年生3人の名前だった。
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