「練習は6、7割」も…初マラソン2時間26分の不破聖衣来に底知れぬ可能性 3週前に試練、敢えて止めた監督
度重なる故障に苦しんだ経験「その間に体作りができて強みに」
不破は拓大1年時に1万メートルで日本歴代3位の30分45秒21をマークし、富士山女子駅伝5区で驚異の10人抜きなど駅伝でも快走を連発。一方で、大学2年以降は右足など度重なる故障に苦しんだ。当時の経験を、こう振り返った。
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「怪我をしている間に体作りができて、強みになったのかなと思います。メンタルの面でも、走る楽しさ、走れることのありがたさを、その期間にとても強く感じた。その気持ちが、初マラソンの練習の時にも、走れるっていう嬉しさを感じながら走れたのが良かったのかなと思います」
レースでは姉妹の絆にも背中を押された。中盤のスペシャルドリンクには「大丈夫! ゴールで待ってるよ」。同じく長距離ランナーの姉・亜莉珠(センコー)からのメッセージが記されていた。レース後は亜莉珠に「パワーがもらえたよ」と感謝。姉妹で抱き合い、喜びを分かち合った。
もちろん気持ちは大事だが、気持ちだけでは勝負できるほど甘くはない。走り切れる確かな土台があった。鈴木監督は、入社1年目の昨季を「無理をしない。土台を作る方がいい」と徹底した体作りの期間とした。栄養士の指導を受けながら、食事の質、量を見直した。レースの大きな負荷でも故障せず、豊富な練習量にも耐えられる体作りに最優先で取り組んだ。その積み重ねが、不破のポテンシャルを引き出していった。
当初の目標は2時間30分以内。走り出すと、無理なく想定以上のペースを刻んだ。不破は「そこまで落とす必要もなく、自分の感覚で楽に走れるペースが今回の(1キロ)3分25秒前後のペースでした。なので臆せず、3分30秒にこだわらず走り始めました」。自らの感覚を信じ、目標を約4分上回る2時間26分4秒。2028年ロサンゼルス五輪代表選考会となるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC、27年10月3日)の出場権も手にした。
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