ラグビー界で物議「カテゴリ制」新局面を解説 18歳で来日→日本代表に…「屈辱だった」当事者の訴え、その結末は
残された課題 カテゴリ問題の和解=競技人口の拡大までには至らない
そんな現実の中で、今回のカテゴリ制度の修正を巡る騒動が和解で終わることになれば、それはこの先のリーグワン内部での日本選手の活躍の場を確保するという点ではプラス材料だろう。だが、その一方で「競技人口の拡大と普及」は、日本代表チーム流の言葉を使えば、更なるリーグ、協会関係者らのエフォート(努力)が必要だ。カテゴリ問題の和解=競技人口の拡大までには至らないのも事実だ。
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グローバル化、ボーダーレスといった言葉や、ダイバーシティは現代社会では大きなテーマであるのと同時に、誰もが与し易い主張でもある。だが、その中で、日本のラグビーフィールドに植えるべき“苗木”は年を追うごとに減少し続けているのも事実だ。そんな現実を、ラグビーはどう乗り越えていくのか。今回の規約修正も、普段は「発案」から「実行」まで呆れる程動きが鈍いことも多いリーグ、協会サイドが迅速に手を打ったという点では、やはり危機感を強く印象付けるものだった。その素早い対応の中で、一部の選手たちに不要の懸念や心配をさせてしまった弊害はあったのは明らかだが、ようやく正常なフェーズへと軌道修正しようとしている。
ティムは、メディアからのやや誘導的な「このルールが18歳の時に適用されていたら来日していたか」という質問に対して「18歳で来日したのは、いいチャンスだと思ったからです。また日本の文化を知る、日本でプレーをする、日本にお返し、貢献をするという気持ちでやってきた。日本でプレーしたいから故に国籍も取得して日本のラグビーにお返ししたいとやってきたんです。しかし、もしこの規約があったら、また一部の選手だけ扱いが異なるようなことがあると知っていたら、おそらく考えを変えて(日本を選ぶ)決定も変えていたと思う」と、この規約案への不当性には強い反感を示している。実際に、この新規約(案)の影響で、引退を選ぶなど契約面での不利益を被った選手もいる。ここはリーグ側も認めて、なんらかの救済を考えてもいい問題でもある。
最後に、会見でのティムのリーグ、日本ラグビーへ向けた思いを紹介しておこう。
「選手とリーグワン両方に恩恵がある状況をもちろん望んでいます。ルールをもし将来的に本当に改正するのであれば、リーグにお願いしたいのは、まず外国出身の選手の意見を聞く、それのみではなくこうした国際的なルールに精通した専門家の意見も是非検討していただきたいと思います。リーグワンが世界的なリーグに、競争力のあるリーグになることを望んでいるのなら、是非そういう措置を取っていただきたいと思います」
(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)
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