重岡銀次朗が公開練習

　ボクシングのIBF世界ミニマム級5位・重岡銀次朗（ワタナベ）が26日、1月6日にエディオンアリーナ大阪で行われる同級王者ダニエル・バラダレス（メキシコ）への世界初挑戦に向け、都内の所属ジムで練習を公開した。見守った興行主の元世界3階級制覇王者・亀田興毅氏は、世界初挑戦のプレッシャー克服法を指南した。戦績は23歳の重岡が8勝（6KO）、28歳のパラダレスは26勝（15KO）3敗1分け。

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　独特の空気を持つ世界戦の中でも、初挑戦は違った味となる。プレッシャーを抱える時期。亀田氏は自身の世界初挑戦を思い返した。

「小さい時から夢見た場所。緊張感があった。今までと違って普通に勝つだけではいけない。初挑戦は特別なものがありましたね。亀田興毅の中でもトップ3に入る注目度だった。いつもと違う独特な感じ」

　19歳だった2006年、ファン・ランダエタ（べネズエラ）とのWBA世界ライトフライ級王座決定戦で2-1の12回判定勝ち。亀田3兄弟の長男として話題を集めた。この日の会見で隣に座った重岡について、「重岡選手もいつもと違うものがあると思うし、期待もある」と言及。「どれだけ緊張するか、頭に入れてから当日を迎えてほしい」と助言を送った。

　重岡はミニマム級でWBOアジア・パシフィック王座を2度、日本王座を1度防衛した。アマチュア戦績は56勝1敗だったが、兄・優大（ワタナベ）との直接対決で初回のゴング直後に棄権したのが唯一の黒星。U-15時代も含め、事実上の“生涯無敗”を続けている。

　今回は亀田氏が主催する「3150FIGHT Vol4」に登場する。メインイベントでは、WBO世界ミニマム級王者・谷口将隆（ワタナベ）が2度目の防衛戦として同級2位メルビン・ジェルサレム（フィリピン）と対戦。ABEMAがダブル世界戦を無料生配信する。亀田氏にとっては、初めて手掛ける世界戦だ。23歳の重岡に対する期待は大きい。

「2023年、ボクシング界に新たなスターが誕生する。重岡選手が新たな顔になります。ミニマム級ではロマゴン（ローマン・ゴンサレス）がパウンド・フォー・パウンドで1位になった。重岡選手もいずれは十分そこに入っていくのではないか。1月6日が歴史の幕開けです」