濡れた登山道や下り坂が不安…サロモン「X ULTRA 5 GORE-TEX」が横ブレと滑りに備える仕組み
濡れた登山道や下り坂では、足元の滑りや横ブレが気になるもの。サロモン「X ULTRA 5 GORE-TEX」は、Advanced ChassisやContagrip、GORE-TEXをどう組み合わせているのか。公式情報から設計の狙いを解説します。

X ULTRA 5 GORE-TEXは、濡れた道や下りで気になる「滑り」と「足の横ブレ」に複数の技術で対応したハイキングシューズ。
- ・Active SupportとAdvanced Chassisで足の動きを残しながら横方向の安定性を高める
- ・All Terrain Contagripで濡れた路面、乾いた路面、岩場や泥道まで対応
- ・MatryxとGORE-TEXを組み合わせ、耐久性や防水性も確保
登山では、上りより下りの方が足元に不安を感じることがあります。
斜面を下るときに足がシューズの中で動いたり、濡れた岩や土の上で滑りそうになったりすると、一歩ずつ慎重にならざるを得ません。
「防水性は欲しい。でも重くて動きにくい靴にはしたくない」「足元を安定させたいけれど、ガチガチに固い靴では歩きづらそう」。そんな悩みもあるでしょう。
SALOMON(サロモン)の「X ULTRA 5 GORE-TEX」は、軽さや足の動きやすさを残しながら、安定性、グリップ、防水性、耐久性を組み合わせたハイキングシューズです。
X ULTRAシリーズの第5世代として2025SSに登場し、2026年8月現在も公式オンラインストアで現行販売されています。
下り坂で足が横にブレる…安定させると動きにくくならない?
不整地を歩くときに気になるのが、足が左右にブレることです。
一方で、安定性を高めるためにシューズを硬くしすぎれば、足本来の動きまで制限してしまいます。
X ULTRA 5 GORE-TEXでは、「Active Support」と「Advanced Chassis」を組み合わせています。
サロモンによると、この2つを組み合わせることで、足の可動性や自由な動きを損なうことなく、横方向の安定性を高めています。
アウトソールに組み込まれた成形パーツです。横方向から足を支えながら、動きやすさと柔軟性も残すことを狙っています。
足の形やサイズに合わせて可動するウィング状の構造が足をホールドし、動きにも追従します。
「安定させる=足を硬く固定する」ではありません。X ULTRA 5では、足が動くことを前提に、その動きについていきながら横方向を支える設計になっています。

雨のあとや濡れた岩が怖い…アウトソールはどんな路面を想定している?
登山道の状態は一定ではありません。
乾いた土から濡れた岩、ぬかるみへと路面が変わることもあります。
X ULTRA 5 GORE-TEXのアウトソールには「All Terrain Contagrip」を採用しています。
サロモンは、濡れた路面や乾いた路面、岩場、泥道など、さまざまなコンディションで耐久性と安定性を発揮するよう設計したアウトソールと説明しています。
「特定の一種類の路面だけ」に特化したソールではなく、登山中に変化するさまざまな路面を想定したアウトソールです。
どんな路面でも絶対に滑らないという意味ではありません。サロモンが狙っているのは、濡れた路面から岩場、泥道まで幅広いコンディションでグリップと安定性を発揮することです。
雨の日は靴の中まで濡れない? GORE-TEXを採用
登山中に雨が降ったり、濡れた草やぬかるみを歩いたりすると、足元の水濡れも気になります。
X ULTRA 5 GORE-TEXは、その名前の通りGORE-TEXメンブレンを採用しています。
サロモンはGORE-TEXについて、外部からの湿気を遮りながら、汗によるシューズ内部の蒸れも抑える素材と説明しています。
2025SSの公式発表でも、インナーにGORE-TEXメンブレンを入れることで全天候への対応を狙ったとしています。
雨水を防ぐだけならシューズ内部に湿気がこもる可能性があります。GORE-TEXを使うことで、外側の水と内側の湿気の両方を考えています。
軽いハイキングシューズは破れやすくない? アッパーに「Matryx」
動きやすさを考えてシューズを軽くすると、「岩や木の枝に擦れたときの耐久性は大丈夫なのか」と気になるかもしれません。
X ULTRA 5 GORE-TEXのアッパーには「Matryx」を採用しています。
サロモンによると、Matryxは高強度のKevlarとテクニカルヤーンを使用した、摩耗に強く、軽量で通気性も考えられた高性能テキスタイルです。
2025SSの発表でも、超軽量で耐摩耗性と耐久性に優れ、外的要因から足を保護しながら通気性も確保する素材として紹介されています。
シューズを覆うアッパー部分に使われる高強度素材です。「軽くしたい」と「擦れなどに耐えたい」という両方の要求に対応するために採用されています。

足をしっかり固定すると窮屈にならない?
下り坂では足がシューズの中で動きすぎないことが重要ですが、締め付けすぎれば歩きにくさにつながります。
X ULTRA 5 GORE-TEXでは、Active Supportに加えて「SensiFit」を採用しています。
SensiFitは、ミッドソールからレーシングシステムまで足全体を包み込み、ホールド感とフィット感を高める構造です。
さらにActive Supportの可動式ウィングが足を保持しながら、その動きにも追従します。
靴ひもだけを強く締めて足を押さえ込むのではなく、足を包む構造と動きに追従するパーツを組み合わせてホールド感を作っています。
長く歩くと足裏への衝撃がつらい…クッションは?
岩や硬い路面を長時間歩けば、足裏への衝撃も積み重なります。
ミッドソールには「EnergyCell」を採用しています。
これはEVAフォームを使用し、着地時などに加わる衝撃を緩和するためのミッドソールです。
さらにインソールには、足の形に合わせて成型したOrthoLiteソックライナーを採用。サロモンはクッション性に加えて、通気性や耐久性にも配慮した構造と説明しています。
靴ひもを何度も結び直すのが面倒…着脱はしやすい?
ローカットのX ULTRA 5 GORE-TEXには、サロモン独自の「Quicklace」を採用しています。
細く丈夫なコードを使い、一度の操作で締め上げることができるレーシングシステムです。
シューズにはQuicklaceを収納するためのレースポケットも設けられています。
登山前に靴ひもを結ぶ、緩んだら結び直すという作業を簡略化するための仕組みです。
ローカットだと足首が不安…MIDやWIDEもある?
X ULTRA 5シリーズは、ローカットだけの展開ではありません。
2025SSの発表では、足首まで覆う「X ULTRA 5 MID GTX」、ローカットの「X ULTRA 5 GTX」を用意。メンズではスタンダードフィットに加えてワイドフィットも展開しています。
2026年8月現在も、サロモン公式オンラインストアではMID、ローカット、WIDEの各タイプが販売されています。
そのため、「足首まで覆いたい」「足幅に余裕が欲しい」といった違いでも選択肢があります。

X ULTRA 5 GORE-TEXの主な製品情報
| 商品名 | X ULTRA 5 GORE-TEX |
|---|---|
| ブランド | SALOMON(サロモン) |
| カテゴリー | ハイキングシューズ |
| 防水性能 | GORE-TEX |
| 重量 | 380g(現行メンズ公式商品ページ) |
| アッパー | 合成素材/テキスタイル |
| アウトソール | ラバー/All Terrain Contagrip |
| 主な技術 | Active Support/Advanced Chassis/EnergyCell/Matryx/SensiFit/GORE-TEX |
| かかと部 | 33mm |
| 前足部 | 22mm |
| ドロップ | 11mm |
| シューレース | Quicklace |
| メンズサイズ | 25~31cm |
| 価格 | 22,000円(税込) |
「濡れた下りが不安」に、足を固めすぎず支えるX ULTRA 5 GORE-TEX
X ULTRA 5 GORE-TEXの設計を見ると、一つの機能だけで足元の不安に対応しているわけではありません。
Active SupportとAdvanced Chassisで横方向の安定性を高めながら、足の自由な動きは残す。All Terrain Contagripで変化する路面に対応し、GORE-TEXで水濡れに備える。
さらに、Matryxで軽さと耐久性の両立を考え、EnergyCellで足裏への衝撃を緩和しています。
「濡れた登山道で滑りそうで不安」「下りになると足元が安定しない」「防水性は欲しいけれど、重くて硬いシューズは避けたい」。そんな観点から見ると、X ULTRA 5 GORE-TEXが複数の技術を組み合わせている理由が分かりやすくなります。
【写真提供:アメアスポーツジャパン株式会社】
(THE ANSWER編集部)
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