大物1年生3人加入「おいしい所を任せるわけには…」復活の名門・早大は何が変わった 工藤慎作、山口竣平、鈴木琉胤…先輩3人の証言【出雲駅伝】

競争も激化「チーム内で誰が走るか分からない緊張感」
【鈴木琉胤(2年)の証言「アピールしすぎない」】3区(8.5キロ)23分31秒 区間3位(区間新)
2年生の鈴木は、レース前から後輩たちに声をかけていた。気遣いがにじむ。
「走る前、桜二郎にも、新妻にも『何位でもいい。楽しんで』ということを言っていました。桜二郎がニコニコで(タスキを)渡してくれて、どうしても1位で渡したかったんですけど、(過度に)意地をはらず、冷静に新妻が走りやすい場所で渡せたのは良かったかなと思います」
3区では区間3位ながら、従来の区間記録(23分36秒)を5秒上回るタイムをマークした。従来の記録を40秒更新する区間新だった日大のケニア人留学生、シャドラック・キップケメイ(4年)に先行されたものの、首位と9秒差の2位でタスキをつないだ。
そんな鈴木は、後輩たちにとっては頼れる兄貴分でもある。振り返れば、本田は区間賞インタビューで「次の3区の頼もしい、お兄さん的存在である琉胤さんに渡すことでした」と語っていた。
では、鈴木が考えるチームの強さは何か。
「今回で言うと、増子だけでなく、メンバーにすら入らなかった選手にも、重要区間を走っていてもおかしくない選手がいる。チーム内で、誰が走るか分からない緊張感があります」
それでも、激しい競争は過度なアピール合戦にはなっていない。互いを意識しすぎず、それぞれが自分の力を発揮するための準備に集中している。
「今のチームはアピールしすぎないというか、各々がしっかりと体調を整えて『万全だぞ』っていう雰囲気でいられるのがいいなと思ってます」
仲間と切磋琢磨しながらも、他人と自分を比べすぎない。互いの存在を刺激にしながら、それぞれが自分自身を強くすることに集中している。そして、互いを信頼してタスキをつなぐ。今の早大では、追い求めてきた「圧倒的な個」の成長は、チーム全体の強さにもなってきている。
(THE ANSWER編集部・上田 悠太 / Yuta Ueda)
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