37歳井岡一翔「バトンはもう渡した」 世界王座奪取の後輩・吉良大弥に託す時代 自身も現役続行へ「残りの時間、背中を見せられれば」
ボクシングのWBA世界ライトフライ級王座決定12回戦が2日、神奈川・横浜BUNTAIで行われ、同級1位・吉良大弥(志成)が、元世界王者で同級2位カルロス・カニサレス(ベネズエラ)に7回38秒TKO勝ちした。リングサイドで見守った元4階級制覇王者の井岡一翔(志成)は、同門の後輩を称賛。バトンを託した次世代の輝きに、刺激された胸の内を明かした。

WBA世界ライトフライ級王座決定12回戦
ボクシングのWBA世界ライトフライ級王座決定12回戦が2日、神奈川・横浜BUNTAIで行われ、同級1位・吉良大弥(志成)が、元世界王者で同級2位カルロス・カニサレス(ベネズエラ)に7回38秒TKO勝ちした。リングサイドで見守った元4階級制覇王者の井岡一翔(志成)は、同門の後輩を称賛。バトンを託した次世代の輝きに、刺激された胸の内を明かした。
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渾身の左が輝いた。3回にダウンを奪っていた吉良。決着は7回だ。顎に左フック一閃。カニサレスの顔をぐらりと揺らし、ぶっ倒した。7回38秒TKO勝ち。拳を高く突き上げ、獲得したベルトを誇らしげに担いだ。
デビュー5戦目で世界王座を獲得。元4階級制覇王者の田中恒成さんに並ぶ国内最速タイの記録を成し遂げても、23歳の新王者からは謙虚な言葉が並んだ。
「僕一人で勝利を掴んだわけじゃない。『志成ジムの吉良大弥』という目線で見てほしい。(自身に届く)メッセージも増えて自分一人で戦っているわけではないと思えて、本当に感謝しています。『吉良大弥は俺が、私が育てた』と言ってもらえたら」
リングサイドで試合を見守り、勝利後にハグで称えた井岡は「自分が初めて世界チャンピオンに挑戦した気持ちをまた思い出しました」と振り返る。内なる闘志が静かに熱を帯びた。

志成ジムには吉良のほかに堤駿斗、麗斗兄弟ら、これからのボクシング界を担う若手がいる。長く世界トップの舞台で戦ってきた井岡は、後輩たちの成長を感じながらも自身の立ち位置についてこう話した。
「バトンはもう渡していて、自分は自分でセパレートしている。彼らに僕が何かを言って変わることはないですが、時代を作っていく選手たちだと思う」
37歳の井岡は今年5月にWBC世界バンタム級王者・井上拓真(大橋)に挑み、判定負けを喫した。4か月が経った今、「大弥は結果を残した。自分も現役を続けていこうという気持ちでいるんで、本当にいい刺激をもらった。自分の中でやり残したことを僕の中でやり遂げる」と再起に意欲を見せる。その上で「彼らに残りの時間、背中を見せてあげられたら」と思いを強くした。
吉良は今後について「違う色のベルトがほしい」と他団体との統一戦を視野に入れる。さらに「5階級制覇も。僕は体的に大きい方なんで、そこのアドバンテージはあるかなと。身長は低いんですけど、逆に階級上げたことに相手からしたらやりづらさとかも生まれてきそうで。複数階級も狙っていきたいです」と、井岡が切り拓いた道を追いかける。
(THE ANSWER編集部・澤田 直人 / Naoto Sawada)
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