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世界8位に3点差…ラグビー日本は強くなったのか 「俺のせいで…」残り15秒、リーチの悔恨と芽吹く希望

「俺のせいで試合が…」リーチが悔いを述べた残り15秒のワンプレー

 この発言は、ワラビーズ戦終了目前の出来事が理由だった。先に触れた後半38分のワーナーのトライ(ゴール)で3点差に追い上げ、逆転トライを信じて日本が自陣から連続攻撃を仕掛けたが、左展開でパスを受けたリーチが痛恨のノックオン。スコアボードの試合時間は79分45秒を刻んでいた。

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「80分間の戦い方、最初にジャパンが取ったトライも良かった。いままで先制トライされていたし、今回自分たちがいいディフェンスしたり、いいトライ獲ったり、前半いい流れを作れて、後半の後半、最後の最後あと3点のところで…」

 こう悔し気に語ったコメントに続いて、冒頭の「アンダープレッシャー」という言葉が続いた。

「ノックオンしてしまったことは事実。俺のせいで試合が終わってしまったんですけれど、でもそこで本来試合を継続してトライをする能力をこれからつけないとだめだと思います」

 リーチがこう悔やむプレーは、客観的に見ればリーチのミスとは言い切れない。左展開のアタックラインで、余りにも相手防御ラインが近づいた位置とタイミングでリーチにパスが放られたため、ステップやパワー勝負で抜きにかかることも、ラックにすることも出来ず、相手との交錯の中でクリーンキャッチが出来なかったのが真相だろう。だが、責任感の強いリーチの“解釈”だと、自分自身の致命的なミスとなるのだ。

 今年10月には38歳になるリーチには、試合後のミックスゾーンでは「この暑さが年齢的には影響したか」という質問も飛んだが、ベテランは毅然とこう返答している。

「こういう悔しい結果のパフォーマンスをしてしまうと、やはり年齢をすぐ言い訳にしちゃう。自分の中で。でも、そこ考えちゃうといくらでも言い訳できるので、そこは言い訳しないで、もっと練習しなきゃと思うように切り替えて頑張ります。もう一回、ちょっと準備を見直して、改善するところを改善して、もっといいパフォ―マンスが出来るようにしたいです」

 メディアとのやり取りでは、昨秋の4点差からわずかながら3点と詰めたスコアへの質問もあった。リーチも「(試合結果は)悔しいです。昨シーズン4点差、今回3点差。でも、チームの状態はポジティブな方へ向かっているかなと思います。後は勝ち切るだけです」と前向きに語っている。結果的に、10日に更新された世界ランキングで日本は10位から12位へ後退。わずか3点が痛恨のステップダウンに直結したが、スコアを論じる上では、昨秋と今年の8月8日の両チームの構成を考えるべきだろう。

 去年と今年の対戦での先発メンバー15人の平均キャップ数を見てみると、下記のようになる。

     JPN/AUS
2025年 20.9/21.9
2026年 18.4/28.4

 昨秋の対戦では平均キャップ数では両チームに大きな差がない中で4点差の敗戦だったことが判る。だが今季は18.4キャップだった日本に対してワラビーズは28.4と経験値を上げた布陣を組んできた。ラグビーの試合はキャップ数で争うものではないのは当然のことだが、選手の経験値の“物差し”としては参考になる数字でもある。

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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