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世界8位に3点差…ラグビー日本は強くなったのか 「俺のせいで…」残り15秒、リーチの悔恨と芽吹く希望

1分間換算のタックル数値は両チーム1位の0.43回

 この“リザーブ宣言”と同時に、本人は「いまがベストの状態」と断言する。話を聞きながら個人的には「自分にそう言い聞かせている」と僭越ながら感じたが、その途中出場のパフォーマンスには、頷けるものもある。

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 オーストラリア戦は後半20分からの出場。つまりプレー時間は20分。その時間でのタックル回数9は、日本選手の中では5位タイ。成功したタックルに限ればチーム4位タイだ。これだけでも貢献度は十分だが、プレー時間での1分換算によるタックル数値は、両チームトップの0.43回をマークしている。ここまでの今季3テストでも、リーチは両軍合わせて1位(イタリア戦)、4位(アイルランド戦)、1位(フランス戦)と驚くべき貢献を見せ続ける。勿論、途中出場の選手は、疲労する選手の中で高いワークレートでチームを後押しする役割があるのだが、リーチほど高いアベレージで相手をサックし続ける選手は多くはない。

 リーチをベンチに押しやった同ポジションの仲間たちを見ると、常に最前線に立ってタックル、ボールキャリーと体を張り続ける役割はFLガンター、高いワークレートで常にボールの近くを走り続ける仕事はLO/NO8コーネルセンが務める。この2人の存在があるからこそ、リーチが2桁背番号でもやりがいを感じるのは無理な話ではない。

 ワラビーズ戦の理想のシナリオとしては、慣れない猛暑と高湿度の中での試合で、相手を消耗させて後半ノックアウトするものだったはずだが、当事者のリーチはこんな思いで勝ち切れなかった終盤を振り返っている。

「本当だったら、もっとタックルいったりボールキャリーだったり(出来たはず)。出来なかったのは、準備のところを見直さないといけないかなと思います」

 先にも紹介したタックルなどで十分にインパクトプレーヤーとしての役割を果たした印象だったが、本人はその数字に甘んじていない。この姿勢は個人的な満足度や目指すもの以上に、今季チームが掲げる「ゴールドエフォート=最上級の労力」を、先発、控え関係なく、37歳の重鎮自らが体を張り続けることで、若手にもエフォートを求め、チームを引っ張ろうという思いに裏打ちされていると感じる。1つ1つの試合でのリーチの数値を、1人でも多くのメンバーが乗り越えていくことで、チーム全体のエフォートを底上げする。チームファーストの思いに溢れる元不動のスキッパーは、その肩書きを譲っても同じマインドと責任感でチームに向き合っている。

 そんなリーチが、冒頭の「アンダープレッシャー」というコメントとも絡んで語気を強めた発言があった。

「今夜は眠れないですね」

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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