U18世界最高の先に…名将が見据える「もっと凄い記録」 専門種目400mHの練習は敢えてしない“謎”――洛南・後藤大樹
将来的に200m20秒0、100m10秒2台、400m45秒0、走幅跳7m50級の期待「そうなれば…」
「将来的には200mで20秒0(日本記録は20秒03)に近づくと思います。100mも10秒2台で走るでしょうし、400mも45秒0に近づける。走幅跳でも7m50くらいは跳ぶ。各種目でそういったレベルになれば、400mハードルではもっとすごい記録が出ると思います」
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そのために練習では、400mハードルの練習はしない。ミニハードルに代表される洛南高の基本的なメニューをしっかり行い、スプリント力や跳躍力の向上を図る。試合も秋以降は400mハードルでなく、110mハードルや短距離に出場する。この強化方法は洛南高だから、より効果が上がる。
「世の中は後藤に目が行くと思いますが、洛南高の練習では後藤だけが光っているわけではありません。スタートダッシュでは土井カハル(3年、8月のインターハイ100m4位)が前に行きますし、ロングスプリント系のメニューでは北村澪音(3年、400m46秒72=今季高校2位)が黙っていません。バウンディングでも、ミニハードルから距離を伸ばして走るメニューでも、後藤が勝てない選手が複数います。後藤は必死で食らいついているのが洛南高の練習なんです。その相乗効果が後藤の400mハードルに出ているのだと思います」
しかし110mハードルに積極的に出ることのリスクも、柴田監督は覚悟している。【Vol.3】で紹介したように、ハードル2種目を兼ねる選手がいないのは、種目特性が大きく異なるからで、110mハードルに多く出れば400mハードルへのマイナス要素も生じる。
「リスキーなことはわかりますが、両種目をやることが世界を目指すやり方の1つではあると思います。400mハードルで失敗するかもしれませんが、痛みも知らなかったら世界にチャレンジできません」
400mハードルを始めて1年3か月。ここまでは右肩上がり、それも大きな角度の成長曲線を描いてきたが、今後は伸び悩む時期が来ることも想定している。
「大きなケガをすることもあるかもしれませんし、スランプに陥ることもあるでしょう。1つ上のレベルに上がるのを階段に例えるなら、階段の途中に必ず踊り場があります。今は二段とばし三段とばしで一気に上がっている状態ですが、停滞する踊り場があって、その先は階段を一段ずつ上っていく時期に必ずなります。その踊り場のところで後藤が耐えられる人間性を、高校3年間で身につけさせてあげたいんです」
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