“ミニW杯”で世界10傑から金星 敵将が「弱点」と睨むも…覆したラグビー日本代表の「9番・10番」の躍動
W杯出場メンバー33人のセレクションを考察
15か月後のW杯出場メンバー33人のセレクションを考えると、エディーのカレンダーと比較的沿った形で進みつつあるようにみえる。6月の会見で「昨秋まで70%が固まって来た。今年で80%まで持っていきたい」と語った指揮官だったが、前週のマオリオールブラックス戦(ノンテストマッチ)と、この日の“開幕戦”のメンバーリストから読み取れるものがある。
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2試合通しとなったフロントローは、かなりエディーの信頼は厚いだろう。機動力に強みを持つ岡部崇人(横浜キヤノンイーグルス)、竹内楓平(東京SG)の両PRが、相手の強みでもあったスクラム戦で安定感を見せたのは好ポイントだった。HOは3人目の海外挑戦者・原田衛(BL東京)を、控えメンバーだった江良颯(S東京ベイ)が猛烈に追い上げる状況だ。
LOは2試合で全替えしたが、イタリア戦の先発ワーナーとハリー・ホッキングス(東京SG)の2人が現状ベストチョイスだろう。それをマオリ戦のマイケル・ストーバーグ(BL東京)、エセイ・ハアンガナ(前埼玉WK)の2人が追う展開。ここに、今回代表を辞退したルアン・ボタ(S東京ベイ)のようなサイズと地上戦での激しさを持つ選手が食い込むのか、フィジカル面の成長も続けるワーナーらで現状3枚揃う200cm級と、機動力でバックロー兼務のジャック・コーネルセン(埼玉WK)、ワークレートが光るワイサレ・ララトゥブア(前コベルコ神戸スティーラーズ)ら現有戦力で貫くのか。
3列は、対戦相手、ゲームプラン、負傷で顔ぶれが変わっていくポジションではあるが、運動量の下川甲嗣(東京SG)、パワーハウスとしてのガンターの評価は高い。No8にパンチのある存在も欲しいところだが、怪我と持久力に課題が残る現在メンバー外のテビタ・タタフ(東京SG)タイプを呼んでいくのか。イタリア戦でも途中出場からタックル回数で存在感を見せたリーチマイケル、BKをもカバーするスピードを持つティエナン・コストリー(神戸S)らも存在感を見せる。ここに、今回は怪我で不参加ながら、昨秋タックル、接点のファイトでインパクトを残したタイラー・ポール(S東京ベイ)が戻れば、残された枠はかなり狭まっている。個人的なわがままを書けば、まだ代表入りしていないラクラン・ボーシェー(埼玉WK)、さらに未だ選考外でサイズとの戦いがチャレンジになるFL末永健雄(S東京ベイ)のような狂気に近い激しさを持つリンクプレーヤーが欲しいところだ。
BKを見ると、SHは齋藤、今回怪我で不参加の藤原忍(S東京ベイ)の評価は現状揺るぎない。本大会でSH2人という“裏技”もあるが、残る1枠をイタリア戦で代表デビューを果たした上村樹輝(神戸S)、ここまでの2シーズンでスコッド入りした北村瞬太郎(静岡BR)らが争うことになる。SOもエディーは李承信(神戸S)をファーストチョイスとする中で、ここ2試合は及第点以上の評価を得た伊藤がこの先も期待通りのパフォーマンスを続ければ、残り枠は1ないしFB兼務の0.5枠になる。ここを、サム・グリーン(前静岡BR)、イタリア戦で15番でプレーした松永、代表デビューを待つ上ノ坊駿介(神戸S)らが争う。現在代表枠を外れたSOらは相当の追い上げが求められそうだ。
CTBは国内シーズンでトップギアに入らなかったライリーが、代表戦に入り存在感を見せる中で、インサイドCTBのファーストチョイスが課題にもなる。イタリア戦での廣瀬は、SOをサポートしながらボールとアタックラインを動かして成長を見せたが、このゲームでは防御面のCTBによるコンビネーションなどまだ脆さがあることも露呈する。中野将伍(東京SG)という実績組もいる中で、イタリア戦の活躍から更にステップアップを続けることが出来るか、次戦以降のパフォーマンスが注目される。
第2次エディー体制では、早い段階から合宿に呼ばれるサミソニ・トゥア(浦安DR)は、フィジカル的な潜在力は抜群ながら、怪我続きの状態をどう克服していくかが焦点になる。大会が近づく中で、代表のような短期決戦のチームのセレクションに怪我は禁物だ。インサイドの適材探しと共に、ライリーをカバー出来るもう一枚もまだ模索状態だろう。代表に招集されながら怪我でチームを離れるロブ・トンプソン(BL東京)、候補メンバー段階のリカス・プレトリアス(S東京ベイ)らが有力候補になるのだろう。
アウトサイドBKのWTB、FBは、かなり顔ぶれが整ってきた。石田吉平(横浜E)、植田和磨(神戸S)というポスト2023年世代が着実に評価を上げている。怪我が続くジョネ・ナイカブラ(BL東京)という選択肢も十分ある中で、同じく怪我の矢崎由高(早稲田大4年)、キャリー能力抜群の木田晴斗(S東京ベイ)らが、どこまでコンディションを上げられるか。ダイナミックなアタックとハイボールへの強さ、視野の広さも光る上ノ坊が、どう代表デビュー、スコッド定着が出来るのかも、大きな1枠のキーポイントになる。このポジション3人の選考は、やはりハイボールへの強さ、キック力が重要な評価ポイントになるだろう。
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