ラグビー日本代表「10番」争いに新星 W杯まで1年…エディーの言葉をなぞる明大4年生の“原石”
ラグビー日本代表メンバーを中心に編成されたジャパンXV(フィフティーン)が6月27日、愛知・パロマ瑞穂スタジアムで行われた「リポビタンDチャレンジカップ2026」第1戦でマオリ・オールブラックス(MAB、ニュージーランド先住民系の代表チーム)に31-38と逆転で敗れた。テストマッチ対象外ながらワールドカップ(W杯)前年シーズンの“代表戦”の初陣を飾れなかったが、初のシニアレベルの国際試合で司令塔を担った21歳のSO伊藤龍之介(明治大4年)がチームの全5トライ中3アシストと攻撃の軸としてインパクトを残した。15か月後のW杯へ、長期離脱中の主力SO李承信(コベルコ神戸スティーラーズ)らとの「10番」争いへ新たな原石が輝き始めた。(取材・文=吉田 宏)

ジャパンXVでインパクトを残した21歳のSO伊藤龍之介
ラグビー日本代表メンバーを中心に編成されたジャパンXV(フィフティーン)が6月27日、愛知・パロマ瑞穂スタジアムで行われた「リポビタンDチャレンジカップ2026」第1戦でマオリ・オールブラックス(MAB、ニュージーランド先住民系の代表チーム)に31-38と逆転で敗れた。テストマッチ対象外ながらワールドカップ(W杯)前年シーズンの“代表戦”の初陣を飾れなかったが、初のシニアレベルの国際試合で司令塔を担った21歳のSO伊藤龍之介(明治大4年)がチームの全5トライ中3アシストと攻撃の軸としてインパクトを残した。15か月後のW杯へ、長期離脱中の主力SO李承信(コベルコ神戸スティーラーズ)らとの「10番」争いへ新たな原石が輝き始めた。(取材・文=吉田 宏)
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黒星スタートとなったW杯1年前の“開幕戦”。それでも、10番レースでは伊藤が大きな第一歩を踏みしめた。
「しっかりとマインドセットとしてアグレッシブに、どんどん自分の持ち味を出していこうというのは試合前から決めていました。それがいい方向に進んだかなと思います。キック、ラン、パスのバランスは良くて、前半はすごくいいゲームコントロールが出来ていたかなと思います。ワールドクラスの中でも、前を見てボールを動かすことは通用するのかなと思った部分はありました」
3トライは相手が2人のシンビンで13人だったことを指摘しながらも、自身の持ち味の攻撃的なゲームメークを“代表”初陣で見せつけた。3回のトライアシストに加えて、自身が起点となったアタックからも1トライと、スコアの大半に絡むプレーぶり。日本代表のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)に代わり指揮を執ったニール・ハットリー・コーチングコーディネーターも「持ち味であるアグレッシブに(相手)ラインに仕掛けていく姿勢も見られた。素質は間違いないので、今日のあのパフォーマンスを見られて嬉しかった」と称賛した。
既に高校、U20、そして今春のU23と若手世代の代表経験、昨季明治大の司令塔としての全国制覇と実績は申し分ない伊藤だが、ノンテストマッチとはいえ正代表メンバーが大半を占める“XV”の中でも異彩を放った。
最初の見せ場は開始8分。敵陣ゴール前のラインアウトからパスを受けると一瞬の判断でグラウンダーのオープンキックを蹴り込むと、WTB植田和磨(神戸S)がドンピシャのタイミングでボールを捕球してゴールライン右隅に飛び込むこの試合のファーストトライ。“伊藤のゲーム”が動き出した。
「ピンポイントで蹴るつもりでいました。人数は余っていたので、先ずタッチに出ないようにして、あまり高い(ボールだ)と相手防御がズレてくるので、出来るだけ低いキックでと考えました。あまり高くても、ライナーでも取りづらいんで。ああいうキックは明治でもしっかり練習していたので、ジャパンでも出たのかな」
まだ大学4年生の伊藤だが、戦況を読む力、そして瞬時に判断を実行に移す能力は卓越している。36分には、ここもラインアウトから今度はパスで魅せる。ボールを持つと、自身で前に仕掛けながら、定位置よりもアウトサイドにマークをずらしたCTB ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)へのロングパスでトライをお膳立てした。
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