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県新記録→肉離れ2度で全国は幻 敢えて大学1年を丸ごと“休戦”の理由「振り出しに戻ったら…」――筑波大・浅井央真

1年という月日は長く、険しい道のりだった。男子200メートル準決勝に出場した浅井央真(筑波大2年)は、高校時代に愛知県記録を更新した実力者。怪我に泣いた過去を乗り越え、確かな一歩を踏み出した。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

男子200メートル予選に出場した浅井央真(中央)【写真:中戸川知世】
男子200メートル予選に出場した浅井央真(中央)【写真:中戸川知世】

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 1年という月日は長く、険しい道のりだった。男子200メートル準決勝に出場した浅井央真(筑波大2年)は、高校時代に愛知県記録を更新した実力者。怪我に泣いた過去を乗り越え、確かな一歩を踏み出した。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

 ◇ ◇ ◇

 1年前は出場を諦めた大舞台。だからこそ、トラックを走る喜びは誰よりも強い。

 大会最終日の男子200メートル準決勝。2レーンの浅井は序盤から飛ばし、必死にアウトレーンの選手を追うが、コーナーを抜けたあたりから徐々に失速した。

 21秒07で組4着、惜しくも準決勝敗退となった。「前半頑張ったんですけどね。最後ガス欠しちゃって。垂れちゃいました」と苦笑いを浮かべ、悔しさを口にする。

 怪我に悩まされた陸上人生だった。

 先輩からの熱烈な勧誘を受け、中1で陸上を本格的にスタート。中3で全中に出場した。愛知の進学校・瑞陵高2年の東海大会前に20秒97の県記録を樹立するなど、順調な成長曲線をたどっていた。

 ただ、本番の東海総体直前に肉離れを起こしてインターハイ出場を逃すと、高3では愛知大会で肉離れを発症。またしても全国は叶わぬ夢となった。

「高3の時はこれが最後だったので。『あ、これで終わりなのか』と。恥ずかしながら、一日中ずっと泣いていましたね」

 高校で競技を終えるつもりだったが「ここで終わるのは違う。自分の力を全部出しきれていない」と翻意。そして筑波大に進学後、大きな決断を下すことになる。大学1年間の「出場見送り」だ。

「試合があると、その日に向けて身体を調整する必要がある。そこで怪我をして振り出しに戻ったら意味がない。大学生活が4年間もあるなら、1年間身体を鍛えて、2年生から花を咲かせた方が、自分がもっと強くなれるんじゃないか、と思いました」

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