物理で科学甲子園→陸上でインターハイ 2つで全国に…医師を志す高校3年生、叶えた異色の文武両道――松本深志・栗岩蓮
陸上と科学、まったく違う2つのジャンルで「全国」に立った。男子800メートルに出場した栗岩蓮(松本深志3年)は昨年11月に科学甲子園の長野県大会で優勝し、今年3月の全国大会に出場。さらに最後の夏、インターハイも経験した。2つの舞台で知ったのは、仲間と同じ目標を追う楽しさだった。(取材・文=THE ANSWER編集部・神原 英彰)

「THE ANSWER 陸上PLUS|STORY」 滋賀インターハイ・平和堂HATOスタジアム(7/30~8/5)
陸上と科学、まったく違う2つのジャンルで「全国」に立った。男子800メートルに出場した栗岩蓮(松本深志3年)は昨年11月に科学甲子園の長野県大会で優勝し、今年3月の全国大会に出場。さらに最後の夏、インターハイも経験した。2つの舞台で知ったのは、仲間と同じ目標を追う楽しさだった。(取材・文=THE ANSWER編集部・神原 英彰)
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2つ目の“全国”の舞台が、不思議な力をくれた。
初めてのインターハイ。男子800メートル予選6組。栗岩は号砲直前までずっと緊張していた。大丈夫か。ちゃんと走れるか。そんな不安を号砲が打ち消した。駆け出して湧き上がった感情は「楽しい」だった。
「何より楽しく走れたのが一番。全国の舞台で楽しむ気持ちを大切に走り切れた」
1分56秒51の組7着で敗退。狙っていた自己ベストには0秒96届かなかったが、結果だけでは測れない充実感が全身を包んだ。
小6の頃から漠然と医師に憧れた。中学受験で国立の信州大学教育学部附属松本中に入学し、陸上を始めた。勉強も部活も頑張りたい。そう志して、県内屈指の進学校・松本深志へ。文武両道の最たるエピソードのひとつが「科学甲子園」だ。
高校生が1校6人でチームを組み、理科・数学・情報の知識や課題解決能力を筆記、実技で競う。
友人に誘われて高1から参加した。メンバーで分野を分け、栗岩は物理を担当。「物理は、身近な現象を数式みたいなものでモデルにして議論していくのが自分の実感と合っていてすごく面白い」
1年目は県大会で敗退。リベンジを期して2年目も挑戦し、昨年11月に優勝した。「周りのメンバーが成績の良い人たちなので」と謙遜するが、今年3月には全国大会に出場。普段の勉強とは違うやりがいがあった。
「普段は1人でやるものなのでつまらなくなりやすい。6人で同じ目標に向かって勉強するのはあまりない経験で面白かった」
そしてもうひとつ、ずっと全国を目指してきたのが陸上だった。
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