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ロシアで厳命された100g単位の体重管理 フィギュアと新体操に共通する女子選手の課題【鈴木明子×皆川夏穂】

現役時代の皆川さんの演技、ロシアから帰国した際に骨粗しょう症になったこともあった【写真:Getty Images】
現役時代の皆川さんの演技、ロシアから帰国した際に骨粗しょう症になったこともあった【写真:Getty Images】

ロシアの厳格な指導は「強い理由の一つでもあり、競技を断念する選手が多くいる」

皆川「ありました。帰国した際にメディカルチェックを受けたら、骨粗しょう症といわれましたし、めまいやたちくらみもありました。疲労骨折も高校時代だけで2、3回ありました。

 でも、私も性格的に、どんなに調子が悪くても体が動きにくくても、その日決めた目標は絶対にやり切る、というガンコなところがあって……。普通だったら休むべき状況だったと思いますが、体重が増えるのも怖かったし、今休んだらうまくなれないんじゃないかという恐怖心もあって、休まず、ずっと、練習を続けていました」

鈴木「なかなかSOSを出さず、頑張ってしまう。これってアスリートの強くていい部分でもある一方、道を一歩外れるとすごく危険な部分ですよね、私たちはどんなに調子が悪くても、『やらなければいけない』という部分があるので、限界がくるまで頑張ってしまう。皆川さんのその気持ち、とてもわかります。一つ気になったのは、その食生活と環境下で、ロシアの選手たちはケガなどしなかったのでしょうか?」

皆川「元々の体が強い感じはあり、頻繁にケガをするという印象はありませんでした。ただし、選手生命を絶たれる程のケガをする選手はいました。それでもロシアは選手層が厚いので、一人やめても代わりの選手がいます」

鈴木「だからこそ選手も何が何でも生き残らないと、と必死になるんでしょうね。それがロシアが強い理由の一つでもあるし、でも、裏を返せばきっと、競技を断念する選手たちが表に出ないだけでたくさんいる。それはフィギュアスケートも同じだと思います」

皆川「私、フィギュアスケート選手では宮原知子さん(木下グループ)と同じ学年で、仲良くさせていただいているのですが、以前彼女から、体が少し重くなるとジャンプのタイミングやバランスの感覚が狂ってしまう、と聞きました」

鈴木「宮原選手の言う『重い』は体重かな? それとも感覚的なことでした?」

皆川「それが、その時は細かく聞けなくて……。でも、宮原さんの話を聞いて、スケート靴の細いエッジで滑る以上、それこそ数百グラムの体重変化が影響するのかなと思いました」

鈴木「多くの女性フィギュアスケーターが体重で苦労するタイミングは、一つは成長期で身長が伸びたとき。次に生理が始まり、体が丸みを帯びてくるときだと思います。

 女性のスケーターにとっては、やはり生理は一つのカギになっていて。私も自分が初潮を迎える前、少し上の選手たちが、生理がきた頃から跳べていたジャンプが跳べなくなった、という姿を目の当たりにしていました。すごく頑張っているのに、体形が変わり、だんだん成績を残せなくなる先輩たちの姿を見ては、私はもっとうまくなりたい、だから太りたくない、と思っていましたね」

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、以上サンマーク出版)、『走りがグンと軽くなる 金哲彦のランニング・メソッド完全版』(金哲彦著、高橋書店)など。

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