「落としたら終わり」松島輝空を奮い立たせたコーチの3つの言葉 韓国エースに大逆転、4強導く【卓球WTT横浜】
「落としたら終わりだよ」かけた発破
(2)第4ゲーム7-8でのタイムアウト
「このゲームを落としたら終わりだよ。ここしかないよ」
1-11で落とした第3ゲーム後とは一転、今度は感情を込めて発破をかけた。その上で、ショートサーブから強打につなげて勝負する意識を伝えた。森薗コーチ自身、「タイムアウトのタイミング的に少し遅いかな」と感じていたのも事実。それでも、その言葉に松島が応えた。タイムアウト明けから怒涛の4連続ポイント。第4ゲームを奪い切り、ゲームカウント2-2のタイに戻した。
(3)4-8から7連続ポイントを奪った最終ゲーム、その直前
「やるしかないよ」
ショートサーブ、チキータ(手首を返す攻撃的なレシーブ)はフォアへ強く打つなど、やるべき戦術を端的に確認した。そして最後は「やるしかないよね」と送り出した。森薗コーチは「あそこまでいくと、お互いにやることは決まっている。それを怖がらずにできるかの勝負」と振り返る。やるべきことをあらためて整理し、最後に求めたのは、迷わず実行する覚悟。そして気持ちだった。
松島と同じサウスポーの森薗コーチは、2017年世界選手権男子ダブルスで銀メダルに輝くなど、日本代表として活躍した。現在は松島のコーチとして海外遠征にも同行。補食用のおにぎりを握ることもあるなど、技術面にとどまらず、あらゆる面から19歳の成長を支えている。
松島は試合を「正直、負け試合だった」と振り返った。そして、森薗コーチへの感謝を述べた。
「負けてる時でも、勝ってる時でも大きな声で応援してくださる。それは本当に力になってました。やっぱり、最後は『気持ち、気持ち』と森薗監督が常に言ってくださって、自分も気持ちだと思ったので、最後はもう気持ちでネジ込みました」
9日の準決勝では世界ランク5位の張本智和(トヨタ自動車)との日本勢対決に臨む。1月の全日本選手権で2連覇を達成した19歳。横浜で繰り広げた死闘の裏には、互いを理解しているからこそ響く、師弟の“言葉力”があった。その言葉を力に変えながら、頂点まであと2勝に迫った。
(THE ANSWER編集部)
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