モンベル「ストームクルーザー」はゴアテックスじゃない? 第10世代が独自素材に変えた理由
モンベルの定番レインウェア「ストームクルーザー」は2026年に第10世代へ。現行モデルはGORE-TEXではなく独自素材「スーパー ドライテック」を採用しました。耐水圧、透湿性、重量、K-Mono CUTなど、公式情報から設計の狙いを整理します。

2026年のストームクルーザーは、GORE-TEXからモンベル独自素材へ変わった第10世代。
- ・現行モデルは「スーパー ドライテック」3レイヤーを採用
- ・耐水圧20,000mm以上、透湿性40,000g/m²・24hrsを備える
- ・素材だけでなく、動きやすさ・軽さ・雨の入りにくさまで複数の設計を組み合わせる
登山中に雨が降ったとき、レインウェアには外からの雨を防ぐ役割があります。
しかし、歩き続ければ体から出る蒸気がウェアの内側にたまり、「雨には濡れていないのに、ウェアの中が蒸れる」ということもあります。
モンベルの「ストームクルーザー」は、そんな登山用レインウェアに求められる防水性、透湿性、耐久性などをバランスよく備えることを目指したフラッグシップモデルです。
1982年の誕生から改良を重ね、2026年4月に登場した第10世代では大きな変更がありました。これまでのモデルで採用されていたGORE-TEXではなく、モンベルが独自開発した防水透湿性素材「スーパー ドライテック」を採用しています。
ストームクルーザーは今もGORE-TEX? 2026年モデルで素材を変更
「ストームクルーザー」と検索すると、GORE-TEXを採用したモデルの情報も見つかります。
実際、従来モデルには「ゴアテックス ファブリクス3レイヤー」を採用したストームクルーザーがありました。
一方、2026年に登場した第10世代のストームクルーザー ジャケット Men’sは、モンベル独自の防水透湿性素材「スーパー ドライテック3レイヤー」を採用しています。
モンベルは新モデルについて、高い透湿性と耐水圧を実現したスーパー ドライテックを使い、「より蒸れにくく、しなやかに生まれ変わった」と説明しています。
現在のストームクルーザーは「GORE-TEXのレインウェア」ではありません。2026年の第10世代では、モンベル独自の防水透湿性素材を使うモデルへ変更されています。

雨を防ぐと蒸れやすくならない? 「スーパー ドライテック」の役割
レインウェアでは、外から入ってくる水を防ぐだけでなく、衣服の中にこもる蒸気を外へ逃がすことも考える必要があります。
現行ストームクルーザー ジャケット Men’sの耐水圧は20,000mm以上。透湿性は40,000g/m²・24hrs(JIS L-1099B-1法・参考値)です。
モンベルによると、「スーパー ドライテック」はメンブレンが外からの水滴を遮る一方で、衣服内にこもる蒸気を効率よく外側へ逃がすことを追求した防水透湿性素材です。
役割は「外から入る雨を防ぎながら、ウェアの内側にたまる蒸気を外へ逃がすための素材」と考えると分かりやすくなります。
さらにストームクルーザーでは、裏地に保水しにくい高密度ニットを採用。メーカーは、さらっとした着心地につながると説明しています。
レインウェアを着ると腕や肩が動かしにくい…動きやすさは?
登山では、レインウェアを着た状態でも腕を上げたり、斜面に合わせて体を大きく動かしたりします。
ストームクルーザーでは、防水性と動きやすさを追求した独自のカットパターン「K-Mono CUT」を採用しています。
さらに、生地の縫い合わせ部分にも「スマートソーイング」と呼ばれる独自の縫製技術を使っています。
生地を縫い合わせる際の余分な部分を取り除くことで軽量化しながら、シームテープ処理によって防水性を確保。表面に縫い糸が露出しない構造によって、強度やしなやかな着心地にも配慮しています。
防水透湿性素材だけでなく、生地の切り方や縫い方まで工夫する。ストームクルーザーでは、雨を防ぐことと着たまま動くことの両方を考えた設計が取り入れられています。
フードやファスナーから雨が入りにくい工夫は?
レインウェアでは、生地そのものが防水でも、顔まわりやファスナーなどから水が入り込む可能性があります。
ストームクルーザーのフードには「トライアクスルフード」を採用しています。
ドローコードとベルクロで調節することで、顔の動きに追随しやすくしながら視界を確保する設計です。ひさしの先端には芯を入れ、雨や雪を遮りやすくしています。
フロント部分には「アクアテクトジッパー」を採用。メーカーは、高い止水性によってジッパー部分からの浸水を防ぐと説明しています。
防水素材だけに頼らず、水が入り込みやすいフードやファスナー部分にも別の仕組みを用意しています。

雨が降っていないときは荷物になる…重さや収納サイズは?
レインウェアは、雨が降っている時間よりもバックパックの中に入れて持ち歩いている時間の方が長い場合もあります。
ストームクルーザー ジャケット Men’sの平均重量は254g。収納サイズは8×8×15cmで、容量にすると1Lです。
付属のスタッフバッグに収納して持ち運べる設計になっています。
モンベルがストームクルーザーで目指しているのは、軽さだけを追求することではありません。
メーカーは、防水性、透湿性、耐久性など、登山用レインウェアに求められる機能を高い次元でバランスよく備えたモデルと位置づけています。
旧GORE-TEXモデルから何が変わった?
従来のストームクルーザー ジャケット Men’sでは、ゴアテックス ファブリクス3レイヤーを採用し、透湿性は35,000g/m²・24hrsでした。
現行の第10世代では、スーパー ドライテック3レイヤーへ変更。透湿性は40,000g/m²・24hrsとなっています。
一方、平均重量は従来モデルも現行モデルも254gです。
つまり、第10世代では単純に「軽くした」というアップデートではありません。素材を独自のスーパー ドライテックへ変更し、透湿性やしなやかな着心地を追求したことが大きな変化です。
「GORE-TEXから独自素材へ」という素材変更が目立ちますが、メーカーが打ち出しているのは、より蒸れにくく、しなやかなレインウェアへの進化です。

ストームクルーザー ジャケット Men’sの主な製品情報
| 商品名 | ストームクルーザー ジャケット Men’s |
|---|---|
| ブランド | mont-bell(モンベル) |
| 品番 | #1128733 |
| 用途 | 登山用レインウェア/オールウエザーウェア |
| 素材 | スーパー ドライテック3レイヤー[表:30デニール・バリスティックナイロン・リップストップ] |
| 耐水圧 | 20,000mm以上 |
| 透湿性 | 40,000g/m²・24hrs(JIS L-1099B-1法・参考値) |
| 平均重量 | 254g |
| サイズ | XS、S、M、L、XL、XXL、M-R(M ゆったり幅)、L-R(L ゆったり幅) |
| 収納サイズ | 8×8×15cm(1L) |
| 主な機能 | K-Mono CUT/スマートソーイング/トライアクスルフード/ロールアップフード/アクアテクトジッパー/アルパインカフ/裾の調節機能 |
| ポケット | ジッパー付き2個(腰) |
| 価格 | 22,000円(税込) |
| 第10世代発表 | 2026年4月2日 |
「雨を防ぐ」だけではない 第10世代ストームクルーザーが目指したもの
現行のストームクルーザーを理解するうえで重要なのは、「GORE-TEXではなくなった」という素材名の変化だけではありません。
スーパー ドライテックで外からの雨を防ぎながら、衣服内の蒸気を外へ逃がす。K-Mono CUTで動きやすさを考え、スマートソーイングで防水性や軽さ、しなやかさにも配慮する。さらにフードやジッパーなど、水が入り込みやすい部分にも別の仕組みを設けています。
メーカーが第10世代で目指したのは、防水性だけに性能を振るのではなく、透湿性、動きやすさ、軽さ、着心地まで含めたレインウェアです。
「ストームクルーザーはGORE-TEXだと思っていた」「現行モデルは何が変わったのか知りたい」。そんな場合は、素材名だけでなく、その変更によってメーカーが何を目指したのかまで見ると、第10世代の狙いが分かりやすくなります。
「ストームクルーザー ジャケット Men’s」モンベル公式商品ページ
【写真提供:モンベル】
(THE ANSWER編集部)
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