[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

パチンコ店勤務の元ドラ1「なんか、バズってる?」 13年ぶり都市対抗、もう一度頂点を目指す日々――吉田一将

13年ぶりの都市対抗で楽しげな吉田(左)【写真:羽鳥慶太】
13年ぶりの都市対抗で楽しげな吉田(左)【写真:羽鳥慶太】

1日8時間勤務の日も…プロとは違う社会人野球の魅力「いろいろ知ってもらえれば」

 マルハンを率いるのは、日大の先輩でもある館山昌平監督(元ヤクルト)。縁がつながり入社が決まった。社会人チームの業務と野球の割合は会社によってさまざまだが、マルハンは社業もこなした上でプレーする。「(都市対抗の)予選が終わると、1日社業で8時間くらい入る日もありますし、半日の日もあります」。ホール勤務は、顧客と顔を合わせる最前線。日々、緊張と学びの連続だ。

「まだやっぱり、業務に関しては分からないことばっかりなので。色々困ることは常にありますけど、そこは先輩の社員の方に助けてもらいながらやっています。野球部選手は僕より全然若いですけど、業務に関しては先輩ですから。1個ずつ覚えながらという感じですかね」

 プロ野球を経験したからこそわかる、社会人野球のいいところもある。「一緒に店舗で働いているスタッフの皆さんが応援に来てくれるんですよ。試合も会社で話題になりますし、そこはやっていて良かったなと感じるところです。またJRの時と違って、本当に新しいチームなので」。社会人野球にはコストが発生する。何のためにチームが存在するかを示せなければ、消えてゆく時代だ。

「野球の面でも、都市対抗の予選のしんどさとか、一発勝負の戦い方はプロにはない部分。そういうのを少しでも周知というか、いろいろ知ってもらって、人気がもっと出てくれればいいなとは思います」

 36歳は、マルハンでも補強先のJR東日本東北でも圧倒的な最年長。プロ入りを夢見てがむしゃらに腕を振った13年前とは「そりゃ責任が全然違いますよ」と口にする。「当時は1年目、2年目だったので。いっぱい先輩ピッチャーがいる中で、助けられながら目の前の試合を精一杯投げていくっていう感じだったんですけど。今に関してはもう明らかに最年長ですし、補強選手ですからね。立ち振る舞いも含めて意識しますよね」。

 自分からナインに近づいて積極的にコミュニケーションをとり、試合中の笑顔も際立った。オーバーにも見えるほどの楽しげな姿は、どのような心境が生んだものなのか。

「わざと笑ってるつもりはないんですけどね……。この舞台をかみしめているというか、昔のことも含めての思いとかが、出ちゃってるんじゃないですかね。補強で来て、評価してもらえたのもうれしいですし」

 吉田は9月1日の2回戦ではベンチを外れた。ブルペンで投手陣の調整を助けていたが、チームはタイブレークの末に敗れドームを去った。「もう一回都市対抗に来させてもらいましたけど、こういう年になってもやっぱりいいところだなと思います。今度はマルハンの選手にも、絶対経験してほしい。できれば自分が現役で投げている間に、自チームでここに来るのが絶対的な目標ですね。燃え尽きたとかも全然ないですし」。24日には37歳になる。それでも吉田の野球人生はまだ続いていく。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

1 2 3
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
ABEMA
JFA
docomo
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集