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父に「4回は受けろ」と強く勧められたプロゴルファー 鶴岡果恋が早く勝ちたい理由

同期・稲見萌寧への思いを語った鶴岡【写真:高橋学】
同期・稲見萌寧への思いを語った鶴岡【写真:高橋学】

昨季、同期の稲見萌寧と優勝争い「持っていかれました」

「飛んで曲がらない」ドライバーショットで、トータルドライビングは5位だったが、終盤はその持ち味も生かせなかった。そして、パットにも泣かされたという。

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「前半戦は距離感が合うし、ショートパットも入っていましたが、中盤から調子が悪くなって、グリップを順手から(左手は通常の握り方で、右手は添えるだけの)クロウにしたりもしました。ただ、クロウではロングパットの距離感が合わないので、今はロングを順手にして、ショートをクロウにしています」

 迷い、体力の問題も感じた1年だったが、4月のヤマハレディース(4位)では優勝争いをし、8月のニトリレディース(20位)では最終日最終組を経験、9月のゴルフ5レディス(3位)では最終日を64で回り、自己最高位をマークした。ただ、その3試合は全て稲見が優勝している。

「全部、萌寧に持っていかれました(笑)。萌寧とは小学校時代からずっと仲良しです。ひたすら練習するのは昔からです、一緒に夜ご飯を食べていると、『遊びに行きたいな~』と言ったりはしますが、萌寧は絶対に行かないです」

 同じ1999年度生まれでツアー通算10勝を挙げ、昨季賞金女王の稲見は突出した存在だ。一方で、他に優勝者がいないことから、渋野、原ら98年度生まれの「黄金世代」、古江彩佳、西村優菜ら2000年度生まれの「プラチナ世代」に挟まれた「狭間世代」とも呼ばれている。その中で、鶴岡は優勝に近い存在だが、不名誉な世代の呼称は気にしていないという。

「特に『え~っ』とは思いません。(99年度生まれは)アマチュアの頃から、上と下と比べて選手数が少ないんです。その構図が変わらないだけなのですが、同学年の萌寧が優勝することは嬉しいです。ただ、私も勝ちたいです。そして、早くシード権を決めたいです。朝からどんぶりでご飯を食べて、体づくりもしています。昨年まで、試合に帯同してくれた父も離れ、今季は自分でキャディーさんを手配して、運転もして頑張ります」

 勝負のシーズンも開幕間近。大手芸能プロダクションのホリプロとマネジメント契約している鶴岡には、一つのモチベーションがある。同じホリプロ所属で俳優の竹内涼真と対面することだ。

「結果を出せば、お会いできるのかな……と夢見ています(笑)」

 女子プロゴルファーも活躍していけば、番組やイベントで有名芸能人と共演する機会が出てくる、そこも踏まえて奮起を促すと、鶴岡は「そんな~。私はちょっとだけ、お姿を見られるだけでいいので」と照れ笑いした。飛躍を予感させる22歳。今季もありのままで、愛される存在になりそうだ。

■鶴岡果恋(つるおか・かれん)

 1999年8月20日、神奈川・横浜市生まれ。湘南学院高卒。同校には片道約2時間かけて通学した。2018年7月にプロテスト合格。ホリプロとは19年からマネジメント契約。所属の明治安田生命、用具のテーラーメイドとは今オフに契約。昨季のトータルドライビング5位は、ドライビングディスタンス243.81ヤード(17位)とフェアウェーキープ率70.5046%(30位)の順位ポイントで示したもので、「飛んで曲がらない」を象徴。

(取材協力:港南ゴルフセンター)

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)

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