船で4時間、長崎・五島列島から全国決勝へ 「離島だから」を認めず…数えた“足りないもの”より“今あるもの”――五島・戸川良汰

「足りないもの」より「今あるもの」を数え続けた3年間
予選は組4着。計8組の上位2人に加え、3着以下のタイム上位8人のうち7番手で拾われた。
3組24人で争うタイムレース形式の決勝に進出。「正直、落ちたな」と思っていたところからの復活。「もう1回チャンスをもらえて本当に嬉しかった」。翌日の決勝。「とにかく突っ込んでやろう」。悔いだけは残したくない。
52秒66。総合19位。2本目のレースを駆け抜けた後は「本当に全部出し切ったと思います」と夏の彦根の空より晴れやかだった。
「本当に『人から支えてもらった』という言葉に尽きます。怪我した期間、上手く走れるようになった期間も含めて。この舞台に立てるまで指導してくださった先生方にも、本当に感謝の気持ちしかないです」
3年間を振り返っても、自分を誇るより「ありがとう」が先に出る心優しさが滲む。
もっと良い環境でやりたいと思ったことは「一度もない」と即答した。キツい練習を仲間とこなした後の達成感が好きだった。卒業後も陸上を続けるかは未定というが、将来は「人の役に立つ仕事がしたい」と公務員を志している。
田んぼを、山を、砂浜を駆け、「足りないもの」より「今あるもの」を数え続けた3年間。
その積み重ねが、戸川良汰を福江島から夢のような場所に連れてきてくれた。陸上を続けても、別の道へ進んでも、その数え方は変わらない。
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)
![[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト](https://the-ans.jp/wp-content/themes/the-answer-pc-v2/common/img/logo_c1.png)









