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正常月経と無月経で同じ練習をしたら… 鈴木明子が「衝撃だった」女子選手の研究結果

女性アスリートのコンディショニングについて考える、スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」のオンラインイベント「女性アスリートのカラダの学校」が3月14日に行われ、レスリングのリオデジャネイロ五輪女子48キロ級金メダリスト・登坂絵莉さん(東新住建)とフィギュアスケートで五輪2大会連続出場した鈴木明子さんが登場。計200人の応募が集まったイベントをレポートする。

オンラインイベントを行った伊藤華英さん(左上)、須永美歌子教授(右上)、鈴木明子さん【写真:編集部】
オンラインイベントを行った伊藤華英さん(左上)、須永美歌子教授(右上)、鈴木明子さん【写真:編集部】

オンラインイベント「女性アスリートのカラダの学校」第2部レポートvol.2

 女性アスリートのコンディショニングについて考える、スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」のオンラインイベント「女性アスリートのカラダの学校」が3月14日に行われ、レスリングのリオデジャネイロ五輪女子48キロ級金メダリスト・登坂絵莉さん(東新住建)とフィギュアスケートで五輪2大会連続出場した鈴木明子さんが登場。計200人の応募が集まったイベントをレポートする。

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 アスリートの月経問題の発信、啓蒙活動を行っている競泳五輪2大会連続出場した伊藤華英さんをMCに、月経周期を考慮したパフォーマンスの研究・開発に取り組み「THE ANSWER」で連載も手掛けている日体大・須永美歌子教授を講師に迎え、各1時間行われた。今回は、第2部に登場した鈴木さんが語った中から「月経とコンディショニング」のパートを取り上げる。(文=THE ANSWER編集部・神原 英彰)

 ◇ ◇ ◇

 摂食障害を乗り越え、五輪2大会に出場し、29歳まで現役で活躍した鈴木さん。イベントでは前半の「摂食障害」に続き、後半では「月経とコンディショニング」について語った。

伊藤「鈴木さんは現役時代、無月経を経験していたといいます。実際にはどんな状態だったのでしょうか?」

鈴木「フィギュアのシーズンは8月に組まれる合宿で追い込み、体力をつけて、仕上げる作業をします。同時に体も追い込まれていくので、合宿の頃から生理が止まり、9月に試合が始まってからシーズンが終わる3月の世界選手権まで、ほぼ無月経の状態。だいたい4月に生理が再開します。そこで大きく体重や体脂肪が変わったというわけではないですが、精神的な部分もすごくあったのかなと感じています」

須永「月経不順の原因はいろいろあるんです。視床下部性無月経は女性アスリートに多い無月経です。例えば、エネルギー不足、急激な体重減少、オーバートレーニング、それから鈴木さんが仰っていたストレス。これは脳の一部であり、女性ホルモンを出す出さないを命令している視床下部がストレスを受けすぎて、コントロール機能が低下している状態。結局、卵巣から女性ホルモンが出なくなり、無月経に陥ります。

 ですが、無月経の原因はこれだけではなく、脳の一部に病気があってきちんと女性ホルモンが分泌されなかったり、子宮や卵巣の形がもともとおかしかったりなど、単に食べてないから無月経になるわけではありません。どうしても女性アスリートは視床下部性無月経が注目されていますが、原因はいろいろあるということ。生理が3か月以上止まったら、あとは15歳になっても初潮が来なかったら婦人科の受診を勧めます」

伊藤「鈴木さんは無月経の間に体の不調だったり、コンディションに影響が出たりということはありましたか?」

鈴木「そこは特に感じなかったのですが、もっと怖いのは月経が止まっていることを問題ととらえてなかったこと。本来は疑問を持って病院に行くべきですが、むしろ『生理が止まっているから自分は追い込めている』『あ、今年も私は頑張れているんだ』と、良くない頑張り方になっていました。生理が来ることが良くないと思っていたこと、あまりに自分が知らなかったことが一番恐ろしいなと思います」

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