高校最速10秒00、清水空跳が日本記録の地で今季初戦 「まずは無理しない」も「期待感はある」
陸上男子100メートルで10秒00の高校記録保持者・清水空跳(石川・星稜高3年)が今季の100メートル初戦に臨む。4日、布勢スプリントに向けた前日会見に登壇。会場の鳥取・ヤマタスポーツパークでスタートの感覚に重点を置いて調整した。「復帰明けなので、まずは無理をしない走りをしたい。タイムは10秒1台を目標にしたい」と意気込んだ。まずは試運転のレースで故障しないことを最優先テーマに据えつつ、好記録を見据える。

布勢スプリント会見
陸上男子100メートルで10秒00の高校記録保持者・清水空跳(石川・星稜高3年)が今季の100メートル初戦に臨む。4日、布勢スプリントに向けた前日会見に登壇。会場の鳥取・ヤマタスポーツパークでスタートの感覚に重点を置いて調整した。「復帰明けなので、まずは無理をしない走りをしたい。タイムは10秒1台を目標にしたい」と意気込んだ。まずは試運転のレースで故障しないことを最優先テーマに据えつつ、好記録を見据える。
今季は故障が続き、100メートルは今大会が初戦となる。4月の織田記念国際は右膝裏の違和感、6月中旬の日本選手権は左太もも裏肉離れの影響で出場を回避していた。6月19日の信越高校体育大会の400メートルリレーに出場し、復帰のステップを踏んできた。回復具合については「状態としてはかなり走れる」と説明。リハビリ期間は「新しい経験ができた。焦らずにできるような準備ができた。基礎を1からつくり上げられた」とできることに徹し、前を向いて過ごしてきた。
歴史が塗り替えられた舞台に、気持ちも高ぶる。会場のヤマタスポーツパークは21年布勢スプリントで山縣亮太(セイコー)が9秒95の日本記録を樹立した場所。17歳は「この布勢スプリントで9秒95が出たのは、ずっと前から分かっていた。初戦ながらもタイムを出せるんじゃないかという期待感は自分の中でもあります」と言った。初めて走る日本記録誕生の地。故障明けの慎重さの中に、好記録への期待感が交錯する。
父・正雄さんは、金沢市内の老舗人気寿司店「あかめ寿司」を営む。大事なレース前には、父の店で魚を味わうのが恒例だ。今回はカワハギの刺身、のどぐろの焼き物に舌鼓を打ち、英気を養ってから鳥取に入った。「地元の、父の握る寿司、魚を食べるっていうことは、いつものルーティンにもなってます。ゲン担ぎにはなってるのかな」。父が振る舞う最高の海の幸が、勝負に向かう最強のエネルギーとなる。
清水は、昨年7月の全国高校総体(インターハイ)で10秒00(追い風1.7メートル)をマークし、桐生祥秀が持っていた従来の高校記録を0秒01更新した。身長164センチの体格で上半身と下半身を理想的に連動させるフォームで記録を伸ばしてきた。野球では松井秀喜、サッカーでは本田圭佑と大物を輩出している星稜。今度は陸上界で、新たな才能が大きく羽ばたこうとしている。
布勢スプリントを皮切りに実戦を重ね、高校ラストシーズンとなる今季中に大台突破の青写真を描く。「高校に入学した時から、桐生選手の(前高校記録)10秒01を更新し、9秒台で出すのが目標だった。今大会で出せるかといえば、そうではないと思うが、9秒台の意識はずっとある」。日本人初の高校生9秒台スプリンターへ。復帰初戦を、ぶれない目標の達成に向けた確かな一歩にする。
(THE ANSWER編集部・上田 悠太 / Yuta Ueda)
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