日本一への道険し…ジークスター東京、1点に泣き敗退 初の決勝ならず監督「自分の責任」【ハンドボール・リーグH】
ハンドボール日本一を目指すジークスター東京の願いは、今年もかなわなかった。リーグHプレーオフの男子準決勝が13日、東京・代々木第一体育館で行われ、レギュラーシーズン(RS)3位のジークスターは同2位でリーグ6連覇を目指す豊田合成ブルーファルコン名古屋と対戦。終了間際に勝ち越しまであと一歩と迫りながら28-28で引き分け、RSの成績によって初の決勝進出を逃した。

リーグHプレーオフの男子準決勝
ハンドボール日本一を目指すジークスター東京の願いは、今年もかなわなかった。リーグHプレーオフの男子準決勝が13日、東京・代々木第一体育館で行われ、レギュラーシーズン(RS)3位のジークスターは同2位でリーグ6連覇を目指す豊田合成ブルーファルコン名古屋と対戦。終了間際に勝ち越しまであと一歩と迫りながら28-28で引き分け、RSの成績によって初の決勝進出を逃した。
終了のホイッスルが鳴ると、ジークスターの選手たちはコートに倒れ込んだ。あと1点が届かなかった悔しい敗退。エースのLB部井久アダム勇樹(27)は両手で顔を覆ったまま立ち上がることもできず、他の選手も呆然としながらファンの声にこたえるのがやっとだった。
わずかに届かなかった。序盤は先行され、前半は13-16とリードを許した。開始5分には若き司令塔のCB伊礼雅太(24)が退場となり、劣勢を強いられた。後半、流れを変えたのは前日の準々決勝でも活躍したRBチャオ・シェンチャン(34)。古巣相手に豪快なシュートを連発し、7分には17-17と追いついた。
絶対王者の圧力に18分過ぎには20-24と4点差をつけられたが、RW元木博紀(34)の連続ゴールで粘り、終盤には部井久が執念のゴールを連発。終盤に追いつき、残り30秒で最後の攻撃に臨んだ。同点のままならRS上位の豊田合成が決勝に進むが、1点奪えば高い壁を突破しての初の決勝進出だった。
奇跡的な追い上げでベンチのムードは最高潮、スタンドのファンも勝利を期待して大歓声で選手の背中を押した。「流れは完全に僕らにあった。何をやっても勝てるかと思った」とPV玉川裕康主将(31)。タイムアウトで最後の指示を伝えた佐藤智仁監督も「次(決勝)に進めることを期待していた」と振り返った。
プレーオフで好調なチャオに打たせる作戦だった。「チャオに託して、自分はこぼれ球に備えていた」と元木。チームの思いを1つに、最後の攻撃に臨んだ。しかし、王者の強固な守備にあってチャオはシュートを打てず。無情のホイッスルが会場に響いた。
ここまで決勝に近づいたのは初めてだった。20年に日本リーグに参入し、2年目の21-22年に初のプレーオフ進出。大会方式の違いはあるが、22-23年からは3季連続準決勝敗退だった。リーグH初代王者を目指した昨年も豊田合成に27-32と5点差の完敗。それだけに、この日の敗退は悔しかった。
わずかに1点だが、それが大きかった。玉川主将は「この1年の積み重ねが、この結果になった」とRSで上位に入ることの大切さを口にした。佐藤監督は「選手は頑張ってくれた。勝てなかったのは自分の責任。選手やファンの方々に申し訳ない」と話した。就任3年目、取り組んできた守備の強化も形になり、万全の状態でプレーオフに臨んだはずだった。しかし、それも王者の高い壁に跳ね返された。
ハンドボールのトップチームがなかった東京で18年に創立。日本ハンドボール界初の本格的なプロチームとして「東京から日本一」を合言葉に強化を進めてきた。他チームからの移籍組だけでなく、生え抜き組の若手も成長し、昨秋には都内に念願のトレーニングセンターも完成。しかし、最も欲しい「タイトル」は今年もとれなかった。
玉川主将は「切り替えるのは難しいけれど、この試合で感じた1点の重みを糧に次に向かっていきたい」と悔しさを振り払うように必死に前を向いた。今年も届かなかった日本一、リーグ制覇への道は、まだまだ険しい。
(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)
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