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戦後初、86年ぶり偉業なるか 男子100m桐生祥秀が挑む“30歳の壁” V2へこだわる「タイムも勝負も」【陸上日本選手権】

陸上男子100メートルの桐生祥秀(日本生命)が歴史的な記録に挑む。9月のアジア大会代表選考会を兼ねる陸上の日本選手権が、12日から名古屋・パロマ瑞穂スタジアムで開催される。開幕を翌日に控え、30歳の桐生が会見に登壇。2年連続4度目の優勝に向けて「去年優勝しているので、2連覇を目指していきたい」と気持ちを高めた。

日本選手権の前日会見に登壇し、笑顔の桐生祥秀【写真:編集部】
日本選手権の前日会見に登壇し、笑顔の桐生祥秀【写真:編集部】

陸上日本選手権会見

 陸上男子100メートルの桐生祥秀(日本生命)が歴史的な記録に挑む。9月のアジア大会代表選考会を兼ねる陸上の日本選手権が、12日から名古屋・パロマ瑞穂スタジアムで開催される。開幕を翌日に控え、30歳の桐生が会見に登壇。2年連続4度目の優勝に向けて「去年優勝しているので、2連覇を目指していきたい」と気持ちを高めた。

 連覇の達成は、同時に隠れた大偉業に直結する。昨年12月15日に30歳となった桐生。「30歳以上の100メートル日本一」は、1940年(昭和15年)大会を31歳5か月で制覇した吉岡隆徳までさかのぼる。達成すれば、実に86年ぶり、戦後初となる。

 30歳の進化を実感する。キャリアを重ねながら、理想のレースを再現する力が高まった。「技術は上がってきている。スタート前の気持ち。走っているときの風景もそう」と緊張感との折り合いもうまくなった。「最近はスタートラインに立った時、『こういうレースをしっかりしよう』というのが、ゴールした時で同じ。気持ちの面でも落ち着いています」と続けた。

 今季は5月17日のセイコーGGPで日本人トップとなる10秒15で走ると、同24日の関西実業団選手権では追い風参考記録ながら10秒0台を2本そろえた。順調に日本選手権へ調子を上げてきた。「悪い時は48歩かかってしまう。47歩でいきたい」と理想のストライドとピッチを刻めるように調整してきた。12日の予選は自己記録10秒14を持つ愛宕頼(日本建設工業)らと同じ7組。すでに派遣設定記録(10秒15)はクリアしており、優勝すればアジア大会代表に内定する。

 今回で大会は110回目を迎える。歴史をたどると、1925年(大正14年)に谷(真殿)三三五が31歳6か月で制覇。「暁の超特急」と呼ばれた吉岡以降、30歳以上の優勝者はいない。2002年大会を制した朝原宣治は72年6月21日生まれ。大会時は誕生日前で、29歳11か月だった。

 17年は9秒98をマークし、日本人で初めて「10秒の壁」を打ち破った。歴史を動かし、長年にわたって日本スプリント界をけん引。昨季は8年ぶりの9秒台となる9秒99を出すなど、結果を積み重ねてきた。「タイムと勝負のどちらも狙っていきたい。その上で大会記録が10秒02。やっぱりそこをめがけて」と桐生。勝負と数字にこだわった先に、86年間立ちはだかる「30歳の壁」が壊れる。

(THE ANSWER編集部・上田 悠太 / Yuta Ueda)



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