井上尚弥＆タパレスが会見

　ボクシングのWBC＆WBO世界スーパーバンタム級（55.3キロ以下）2団体統一王者・井上尚弥（大橋）が24日、26日に行われるWBA＆IBF世界同級2団体統一王者マーロン・タパレス（フィリピン）との4団体統一戦（東京・有明アリーナ）に向け、神奈川・横浜市内のホテルで会見した。5か月ぶりの対面となったが、井上は自ら握手を求めるなど前戦と違い、友好ムードを漂わせた。戦績は30歳の井上が25勝（22KO）、31歳のタパレスが37勝（19KO）3敗。（文＝THE ANSWER編集部・浜田 洋平）

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　互いに闘志を燃やしつつ、相手への敬意が溢れていた。日本の報道陣が大挙したのはもちろん、フィリピンからも複数の記者が駆け付けたビッグマッチ。主役の2人の前にはそれぞれのベルトが並べられた。井上はマスクをつけたまま質問に回答。「いよいよだなと。コンディションはいつも通り抜かりなく仕上げてきた」。試合に飢えた様子だった。

　会見後は写真撮影。両王者は2ショットにも納まった。全てのパターンを撮り終えると、井上から握手を要求。タパレスは肩からずり落ちそうになったベルトを担ぎ直し、快く応じた。ともにピリピリ感はなし。井上の前戦とは打って変わった空気だった。

　前回7月に対戦したスティーブン・フルトン（米国）戦では、相手陣営が井上の過去のバンテージの巻き方に指摘を入れるなど、会見から火花が散った。計量後のフェイスオフでは、両選手とも関係者の制止を聞かず一触即発。井上は「腹が立った。（どこに？）顔（笑）。上から来てんなと。上等だよって思います」と怒りを露わにしていた。

　会見によっては、相手陣営が過剰な拍手や歓声を上げることもあるが、この日はタパレスが所属する「MPプロモーションズ」のショーン・ギボンズ社長が「まず始めに日本で開催できて嬉しい。日本は素晴らしいボクシングコミュニティーを持つ」と試合開催に感謝。タパレスも「とにかくいい試合をしたいし、同時に勝ちたいと思っている。特に日本にいる方に伝えたいのは試合を楽しみにしてほしいということ」と“優等生”発言に終始した。