本拠地アスレチックス戦に「5番・左翼」で出場、イチローに並ぶ7戦連続マルチ

　米大リーグ・レッドソックスの吉田正尚外野手は9日（日本時間10日）、本拠地アスレチックス戦に「5番・左翼」で先発出場。3-3の同点で迎えた8回に決勝の10号ソロを放ち、チームの4-3の勝利に大きく貢献した。メジャー1年目で2ケタ本塁打に到達。6回には遊撃への内野安打を放っており、7戦連続のマルチ安打とした。打率.316の好成績で前半戦を折り返し。アレックス・コーラ監督は「これ以上何を求められるんだ？」と吉田の活躍ぶりを称賛した。

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　吉田には、逆方向にそびえたつ壁も越えられるパワーがある。3-3の同点で迎えた8回先頭の打席。左腕ウォルディチャックの高め速球をはじき返した。打球は名物グリーンモンスターを越える決勝弾に。現地実況席からも「マッチョマン！」と称えられた。ベンチではおなじみとなったダンベルを持ち、笑顔でチームメートから祝福された。

　6回には遊撃内野安打を放っており、7試合連続のマルチ安打。NPB時代を含めても自己最長となり、メジャーではイチローがマークしていた日本人最長記録に並んだ。米マサチューセッツ州地元局「ニューイングランド・スポーツ・ネットワーク」は「アレックス・コーラは、マサタカ・ヨシダが疑問を抱く人たちが間違っていたことを証明していることを喜ぶ」との見出しで記事を公開。コーラ監督の試合後の談話を伝えた。

　吉田は5年総額9000万ドル（約126億円）でレッドソックスと契約。開幕から4月19日（同20日）まで13試合に出場し打率.167と苦戦し、不安視する声も上がったが、その後はグングン打率をあげた。指揮官は「彼ら（吉田をスカウトした担当者たち）はヨシダが大丈夫であることを理解していた。未だに、多くの人が疑念を持っているだろ？　でもね、彼がやっていることは、良い打者のやることなんだ」と活躍ぶりを称えた。

　吉田の長所については「安打を放てるし、強打もできて、四球も選べる。三振もしない。左腕でも右腕でも関係なく打球を広角に飛ばせる。我々が獲得できて嬉しいよ」と表現。パワーが足りないとの指摘があると尋ねられたようだが「これ以上何を求められるんだ？　彼は打率.320くらい打っているんだぞ。彼は（決勝ソロは）2ストライクから打ちに行った。天候が良ければ打球も伸びるし、素晴らしいスイングだったね」と期待以上のプレーだと評価した。