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防戦一方バトラーに「批判的になるべきではない」 英識者が反論の理由「8回までは…」

ボクシングの井上尚弥(大橋)が13日、世界バンタム級4団体統一の偉業を成し遂げた。WBO同級王者だったポール・バトラー(英国)を11回KO。バトラーの守備的な姿勢には批判が集まっていたが、母国の識者は「正直、8回までは感銘受けた」「終盤疲れるのを待っていた可能性もある」と試合運びに理解を示していた。

ポール・バトラーに右ストレートを繰り出す井上尚弥【写真:荒川祐史】
ポール・バトラーに右ストレートを繰り出す井上尚弥【写真:荒川祐史】

母国識者はバトラーに理解「疲れるのを待っていた可能性もある」

 ボクシングの井上尚弥(大橋)が13日、世界バンタム級4団体統一の偉業を成し遂げた。WBO同級王者だったポール・バトラー(英国)を11回KO。バトラーの守備的な姿勢には批判が集まっていたが、母国の識者は「正直、8回までは感銘受けた」「終盤疲れるのを待っていた可能性もある」と試合運びに理解を示していた。


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 防戦一方だった。バトラーは井上の強打を浴びながら、ガードを固めて11回まで耐えた。足を使って距離を取り、井上の挑発にも乗らなかった。しかし、最後はロープに詰められ、左フックの連発でダウン。立ち上がれず決着がついた。米ボクシングデータ会社「コンピュボックス」によると、井上が151打を着弾させたのに対し、バトラーはわずかに38。試合後、亀になったバトラーには批判の声が寄せられていた。

 しかし、英識者はこれに反論した。1909年創刊の老舗英専門誌「ボクシングニュース」のポッドキャスト番組「ジ・オープニング・ベル」では井上―バトラー戦を振り返った。ホストを務めるマット・クリスティー氏は「ポール・バトラーに対して否定的な声もあるが、正直、8回くらいまでのバトラーには感銘を受けたんだ」と告白した。

 クリスティー氏は「彼が勝ちにいっていなかった、と反論することもできるだろう。でも(バトラーの)高いガードの位置からも分かるように、攻撃を凌いで回を重ね、(井上が)減量に苦しんでいたようだから、終盤疲れるのを待っていた可能性もある」と指摘。「バトラーは、ただ生き延びるためだけにリングに上がったのではないと思う」とし、このように同情を示した。

「彼は序盤の猛攻を凌いで、イノウエが疲れる可能性に賭けて、後半チャンスを得たら手を出すゲームプランを遂行しただけなのではないか。しかし、最終的に我々が目撃したのは、超音速の力のようなイノウエが、いずれのゲームプランの実現も許さなかったということだ。(井上のパンチは)ガードの上からでも頭にダメージを与えていた」

 井上の実力が、バトラー陣営の予想をも上回るものだったことを示唆したクリスティー氏。パンチを出せなかった理由を「イノウエがカウンターパンチの達人であることをバトラー陣営は分かっていた」と考察。「だから、彼(バトラー)はチャンスが来るのを願って待っていたのだ。しかしイノウエは、少しも与えなかった。バトラーについて批判的になるべきではないと思う」と反論していた。

(THE ANSWER編集部)




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