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引退→ITエンジニア転職は「逆に面白い」 J1札幌元エース、今歩む前例なき第二の人生

2016年のJ2第41節のジェフ千葉戦、後半アディショナルタイムで劇的なVゴールを決めた内村さん【写真:(C)2016CONSADOLE】
2016年のJ2第41節のジェフ千葉戦、後半アディショナルタイムで劇的なVゴールを決めた内村さん【写真:(C)2016CONSADOLE】

選んだ人はゼロ、「逆に面白い」と思ったIT企業への転職

 セカンドキャリアについては「デビュー時から考えていた」と明かす。怪我と隣り合わせの職業。選手としていつ終わりが来てもおかしくないからだ。晩年は両足首の慢性的な痛みをごまかしきれなくなっていた。

 2019年11月に戦力外通告を受け、将来を考えてチャレンジを決めたのがIT業界だった。しかもエンジニア職。Jリーガーでは前例がないに等しい。なぜ、異例の道を選んだのだろうか。

「引退すると、やはりサッカー界に残る人が多いですし、『サッカーしかないよね』に近い雰囲気が確かにあります。自分としては住む場所も決められて、お金も稼げて、スキルも上げられることが希望。やりたいこともたくさんあって、コーチよりIT業界に進んだほうが、叶えられる可能性は高いかなと判断しました」

 FC今治でプレーした最終年、内村さんは家族と離れて単身赴任していた。引退後は家族と一緒に暮らしながらサッカーにも携わりたかったが、サッカー界に“転勤”はつきもの。理想を実現するには、一度サッカー界から離れたほうがいいと考えた。

「周囲にはそういう道(IT業界)に進んだ人がゼロで、逆に面白いなと。もしなんとか形になれば、他の人にもかなりいい道になり得ますし『やってやろう』という感じでかなりモチベーションになりました」

 引退後に本格的な勉強を開始し、20年2月から転職活動も開始。最初はハローワークで求人を探し、応募した。当時35歳で、経験もない。分かってはいたが、面接官からは「どうしたんですか?」などと言われることもしばしば。全滅の可能性もあると考え、職業訓練校に通うことも想定していた。

 ただ、転職活動は1か月ほどで無事に終了。現職とは別のIT企業で2年ほど勤務した。レンタカーなどを手掛ける企業の基幹システムをバージョンアップさせるプロジェクト等に携わった後、更なる成長を求めて22年に「コラボスタイル」に入社。現在は主に福岡の自宅からリモート勤務し、月に1度程度、名古屋の本社に出社している。

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