バスケ育成×通信制高校の“安心感” 競技と学業を両立、16歳がたどり着いた「贅沢な生活」
個々の事情に合わせたカリキュラム、心身両面で安心感
今年6月、高橋は同校の高校2年に編入した。高橋、川崎のアカデミー担当者、担当教員とで話し合い、現在は週4回の登校と1日の自宅学習というスケジュールを組んでいる。
1限目の始業は10時15分。8時頃に起床し、始業前に学校の体育館で自主練をしてから授業を受け、17時前後にU18の練習場に到着。帰宅し、食事、ケア、学校の課題をやって24時頃に就寝する。
高橋は編入後の変化をこう話した。
「全日制の高校だと、自分一人のためにみんなの授業のペースを乱すことはできないけれど、今は自分のペースで勉強できるし、先生とコミュニケーションを取りながら予定を組めるようになったので気持ち的にもすごく楽になりました。バスケにも勉強にも集中できる、贅沢な生活をしています」
陽子さんはコンディション面の利点が大きいと言う。
「生活に少しゆとりができたと思います。始業時間が遅くなったことで寝る時間が増えて、今までよりしっかり体を休められるようになりました。また、ケガをした時に、今までは『治療で学校を遅刻します』とは言いづらかったけれど、今の学校ではそういったことにも柔軟に対応してもらえるのでありがたいです」
Bリーグでは「ユース育成特別枠」を利用し、ユース所属選手をトップチームに昇格させるクラブが年々増えている。そしてこれに比例するように、通信制の高校を選択するユース所属選手も増加。川崎の地域振興・アカデミー事業部部長の内藤誠人は、Bリーグユースと通信制高校の親和性の高さについて次のように言及した。
「一般的な高校生が学校に行かなければいけない時間と、自分がやりたいことの活動の時間がかぶりやすいユースの選手にとって、時間の融通がきくというのはとても大きなメリットです。今回の秀成の件で強く感じましたが、全日制の学校、特に公立高校では秀成のような生徒への対応にはどうしても限界があります。秀成が高校でどこまで勉強を頑張りたいと思っているかはわからないですが、自分のライフスタイルに合ったカリキュラムが組まれて、先生がしっかり面倒を見てくれるという安心感はすごく大きいと思います」
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