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超難関・北大工学部卒の右腕が韓国でプロ野球選手に 大学まで軟式、長大聖の超異色キャリア「NPBに行ければ…」

国立の北海道大学、しかも理系の工学部を出て、大学までは軟式野球でプレー。そんな26歳がいま、韓国で「プロ野球選手」として投げている。長大聖(なが・たいせい)投手は運と出会いにも恵まれ、今では最速152キロを誇る右腕だ。今季から韓国に生まれた2軍専門球団「蔚山ホエールズ」に加入し先発で好投を続け、1軍の球団からも補強候補として注目されている。どうやってここまで登ってきたのか、本人の言葉を聞いた。

ハングルでネームを入れた愛用のグラブを手にした長【写真:羽鳥慶太】
ハングルでネームを入れた愛用のグラブを手にした長【写真:羽鳥慶太】

北大軟式で楽しくプレーしていたはずが…なぜ韓国でプロ野球入り?

 国立の北海道大学、しかも理系の工学部を出て、大学までは軟式野球でプレー。そんな26歳がいま、韓国で「プロ野球選手」として投げている。長大聖(なが・たいせい)投手は運と出会いにも恵まれ、今では最速152キロを誇る右腕だ。今季から韓国に生まれた2軍専門球団「蔚山ホエールズ」に加入し先発で好投を続け、1軍の球団からも補強候補として注目されている。どうやってここまで登ってきたのか、本人の言葉を聞いた。

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「経歴が変なのは自覚しているのですが……」

 長はこう言って笑う。今季韓国プロ野球の2軍「フューチャーズリーグ」で残した成績は12試合で5勝2敗、防御率2.54。70奪三振はリーグトップだ(8日現在)。ただそのキャリアはいわゆる野球エリートとは全く異なる。北海道登別市で野球を始めてから、大学まで軟式一筋。登別明日中等教育学校でプレーした高校時代、一浪して入学した大学時代と全国大会に出場しているが、硬式をやってみようという発想は当時、全くなかったという。

「軟式と硬式ではどうしてもレベルに差があると思っていたんです。全国大会に行ったとはいえ、それでも硬式のやつらには到底及ばないだろう、通用しないだろうなと思っていたんです。このまま軟式で楽しくやれたらいいなという感じで、大学でもそう思っていました」

 北大のキャンパスは札幌駅の北口にある。シラカバやポプラの林に囲まれた一角の小さな球場が、軟式野球部の練習場所だった。練習は週2回、朝6時半から8時までの授業前に行われる。「参加も自由という感じで、ほぼサークルみたいな感じでした。一応学校の部として登録されているので、公式戦には出られるという感じで……」。その中で、長の投げるボールは異彩を放っていた。

「自分で言うのもなんですけど、投げさせてもらったら完封か、取られても1、2点という感じで。それもあって全国大会にも2回出ました」。球速を測るすべはなかったものの「135キロくらいは出ていたと思います。真っすぐばかり投げても全然打たれなかったので」。すると少しずつ、自分の実力に対する興味が湧いてきた。

 高校まで硬式でプレーしていた選手が、大学で軟式に転向するケースは多い。「そういう選手は相手にいっぱいいたんですけど、思ったより全然通用したんです。どうしても硬式をやってみたいなという気持ちが出てきて……」。就職活動を控えた、大学3年の終わりになり、思い切った行動に出る。

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