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Bリーグ三河が粋な計らい 敗退直後に“他会場中継”、対戦相手に尽くした演出の舞台裏

記者席にはコート全景が見えるモニターが設置され、ゴールポストのビジョンではゴール下の様子が確認できる【写真:青木美帆】
記者席にはコート全景が見えるモニターが設置され、ゴールポストのビジョンではゴール下の様子が確認できる【写真:青木美帆】

試合会場の随所で見られる三河の「おもてなし精神」

 2019-20シーズンにBリーグの「ホスピタリティNo.1クラブ」を受賞した三河のホームゲームには、コアなファンはもちろんのこと、アウェーのファンや一見さんなどのライトファンに向けた“おもてなし”が、随所に盛り込まれている。

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 刈谷駅から車で15分というアリーナ立地を考慮し、大型観光バスを用いた無料シャトルバスを運行。入場口に設置されたデジタルサイネージで選手1人ひとりによる来場を感謝するメッセージ動画を流し、大荷物になりがちなアウェー客のためにクロークを設置し、会場が暗転して出入りができなくなる時間帯を会場入口付近に分かりやすく掲示している。

 豊富な品数を揃えるアリーナグルメに向けると、チームのロゴが刻印された「シーホースドーナツ」、公式風マスコットのタツヲの形をした「タツヲ焼き」、選手たちをイメージしてブレンドされた「TOMONI BLEND」など、ここでしか出会えないオリジナルメニューが多数揃い、「対戦汁」と銘打たれたアウェーチームのご当地麺も対戦カードごとに用意される。

 アウェーチームに三河出身選手や愛知県出身者がいる時は、選手入場の最後に入場するようにしてもらい、ファンとともにセレブレーション。クラブとタレント契約を結んでいるタツヲは、アウェーのマスコットとのコラボレーショングッズを「勝手に」(広報担当の山田航大さん談)販売し、アリーナではアウェーの選手に積極的にからみに行く。

 おもてなしの精神がメディアにも向けられているのには驚いた。長時間床に座り腰への負担がかかるカメラマンのためにクッションを用意し、ゴールポスト真裏に設置された記者席には、場所の悪さを補う意図でモニター(中継映像がリアルタイムで視聴できる)とゴール下の様子を映し出す大きなビジョンが用意されている。メディア控え室にはおみやげとして、タツヲが取り上げられた愛知のご当地ネタ漫画が置かれていたが、該当ページをめくってみたらタツヲの直筆サインが入っていた。

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