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“世界の一流”が日本に集結 ラグビー・レジェンド対談、「根性と気合」の時代との変化

BL東京の成長に期待「今の選手はめちゃ上手い」

 廣瀬、大野両氏が現役で引っ張っていた時代のチームは、伝統の強力FWを武器に国内最強時代を築いていた。チームで長く引き継がれてきた縦長の“涙型”に組まれたドライビングモールは、どの対戦相手をも苦しめた。強烈な縦への重圧で相手防御を集め、薄まったライン防御を快足バックス(BK)が突くラグビーで、2004年度からトップリーグ初の3連覇を果たした。

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 東芝本社の業績不振と同時にチームも低迷期に陥り、2009年のトップリーグ優勝以降タイトルから遠ざかるが、ここ数シーズンで国内外の好素材を集め、元ニュージーランド代表でカリスマ的な存在感を放ったトッド・ブラックアダー氏のヘッドコーチ(HC)就任から3シーズンで、ようやく戦闘力を高めてきた。2人のレジェンドも、自分たちの時代と比べながら今季の成長には大きな期待を感じている。

廣瀬 「ジョネ(・ナイカブラ/ウイング=WTB)みたいな爆発力とか、トム・テイラー(スタンドオフ=SO)みたいな上手い10番とか、僕にはなかった」

大野 「根性だけでやってたね」

廣瀬 「根性と気合で。タフさだけで頑張っていたけど、(今は)そんな時代じゃないね。10年前で良かったという話で、2人で盛り上がっていた。今の選手は、めちゃ上手いですね。スキルがあるし、パスも上手い。ラインアウトも高いし、モールも強い。昔は小さいロック(LO)で、なんとか動いて工夫していからね」

大野 「選手に聞くと、ウエートトレーニングが我々がやっていた時くらいに戻っていて、シーズン中でも構わずガンガンやっているという。最近は疲労を取って試合に合わせるような考え方が浸透していたけれど、今のチームはシーズン中とか関係なくやっている。今季の試合を見ていてもフィジカルが強いなと思うけれど、そんな影響もあるのかなと思う」

廣瀬 「僕らの頃は、シーズンのオン・オフなんて全然関係なかったもの。筋肉痛やな、と思いながら試合をやっていた。東芝はそれくらいタフでやれるといいと思う」

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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