世界陸上前にまず1勝 2度目の100m9秒台へ、小池祐貴の挑戦「自分の体に耳を傾けて」
陸上・織田記念国際が29日、エディオンスタジアム広島で行われ、男子100メートル決勝は小池祐貴が10秒49(向かい風3.3メートル)で優勝した。予選から大雨に加え、気温は15度を下回る悪条件。今大会は9月に行われるアジア大会(中国・杭州)の選考会の一つに設定されている。
陸上・織田記念国際
陸上・織田記念国際が29日、エディオンスタジアム広島で行われ、男子100メートル決勝は小池祐貴が10秒49(向かい風3.3メートル)で優勝した。予選から大雨に加え、気温は15度を下回る悪条件。今大会は9月に行われるアジア大会(中国・杭州)の選考会の一つに設定されている。
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決勝は雨がやんだものの、気温は低いまま。それでも、選手たちは広島の観客の前を駆け抜けた。小池は東京五輪代表の貫録を見せ、7月のオレゴン世界陸上に向けてまず1勝。強い向かい風に終盤は体を浮かされる感覚があった。「風が強くて押されながらのレースでした。(向かい風3.3メートルは)まあ許してあげようかなという感じです」と笑った。他に日本代表クラスのいない決勝。「誰と走っても走りを変えずにやっていた」と振り返った。
午前中は土砂降りの中、今季国内初戦で10秒42(追い風0.3メートル)の組1着、全体トップでA決勝進出。昨年日本選手権覇者の多田修平は10秒57(向かい風0.7メートル)で組5着、東京五輪400メートルリレー代表のデーデー・ブルーノは10秒89(向かい風2.4メートル)の組5着でA決勝に残れなかった。
世界に近づくため、小池は試行錯誤をやめない。スタート時の前足を左右入れ替えたり、ピッチを変えたり「今までは実験的にやってきた」といろんなパターンにトライ。その中で持ち味の中盤の強さを高めることを意識してきた。「スタートは80点くらいで出て、顔が起きてから全員をかわす」。データを見返し、トップスピードが70メートル付近までに来るスタイルを貫いた。