[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

高校6冠の兄を「超えていきたい」 16歳の天才・堤麗斗が駆け上がる最強への道

憧れの存在は兄だが「兄貴が獲れなかったタイトルを獲りたい」

堤麗斗が語る憧れのボクサーとは【写真:荒川祐史】
堤麗斗が語る憧れのボクサーとは【写真:荒川祐史】

 環境が人を成長させた。憧れのボクサーに名を挙げるのは、井上尚弥と兄・駿斗。「本当に憧れている。一番身近な存在ですが、一番尊敬しています」。普段は何でも話せる親友のようだと言うが、ボクサーとしては「半分はライバルです」。

 弟から見る兄の凄さについては「一番は前の手のジャブ。モーションがないから、いつくるかわからない」とリスペクトを示しつつ、兄に負けないところを聞くと「絶対に負けたくない強い気持ちです。似ている部分もあるが、自分とは得意な分野が違う。自分の一番の武器は踏み込み。そこの部分は負けてないと思います」。さらには「兄貴が獲っていないタイトルは全部獲りたいです」と負けん気の強さをのぞかせる。

「兄貴は一度もボクシングについて教えてくれたことはないんです」と笑いつつも、兄の背中から盗んできた。「兄を超えるために? 兄貴は海外の試合にも出て経験もしている。自分はまだ3回だけ。そこの経験はもっと必要かなと思っています」と冷静に足元を見つめている。

 兄・駿斗のことも良く知る、関茂監督も両者を比較して甲乙つけがたいという。

「ジャブでリズムを作っていくスタイルは兄弟似ています。兄はスピード、コンビネーションでガンガン行く。麗斗は前の手(ジャブ)でリズムを作って、体、パワーでじわじわ押していく堅実なボクシング。被弾しないボクシングです。兄のほうは一瞬パンチをもらったりもする、そのあと倍にして返していく。麗斗は被弾しない。じっくりと見極める。行くと決めたらいきます」

 オーソドックススタイルの兄とは対照的に、弟はサウスポー。スタイルの違いもあり、普段兄弟を比較することはないと語る指揮官だが、特別にこう話してくれた。

「ディフェンスの部分。麗斗は押され負けしない。そういった部分は兄が今の学年(高校2年)の時よりも上回っている。スピード、コンビネーションは兄のほうが上かなと思います」

1 2 3 4
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
UNIVAS
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集