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2人目の妊娠中に「怖くなりました」 一度は主婦になった馬淵優佳、訪れた現役復帰の転機

多くのアスリートに取材して馬淵は現役復帰へ向けて、大きく背中を押された【写真:松橋晶子】
多くのアスリートに取材して馬淵は現役復帰へ向けて、大きく背中を押された【写真:松橋晶子】

多くのアスリートに取材して気付いた「自分の人生を自分で決めている姿」

 そのとき頭に浮かんだのは、以前、仕事で縁のあった、マネジメント会社の女性社長だった。「あの方に共に歩んでもらいたい」と考え、すぐに連絡。自分の今の思いを全て伝えた。

「事務所の社長は私の言葉に共感してくださり、すぐに契約。飛込みの解説や、情報番組のコメンテーター、コラムニスト、女優と、様々な仕事に一生懸命に、積極的に取り組み、色々な経験をさせていただく中で、たくさんの学びを得ました」

 中でも、トップアスリートへのインタビュー連載の仕事により、馬淵は現役復帰へ向けて、大きく背中を押されることとなる。

「鈴木誠也さんをはじめ、寺田明日香さん、田中理恵さん、馬瓜エブリンさん、増田明美さん、竹内智香さんら、自分がお話しを聞きたいと思う方々を取材し、執筆をさせていただきました。

 話を伺って感じたのは、ほとんどの皆さんが固定観念に囚われていないということ。自分のやりたいことがはっきりしていて、周りがこうだから、という考えは一切なく、誰に何と言われようと、自分のやりたいことに向かって進んでいきます。

 自分の人生を自分で決めている皆さんの姿を知り、今までの自分はなんて視野が狭く、凝り固まった思考で物事を捉えていたんだろうと気づかされました。

 そのときに、思ったんです。皆さんのような考え方を持ってやる飛込みって、どんな感じなんだろうって。もしかしたら、自分も飛込み選手として、もうちょっと伸びたんじゃないかなって。それが、現役復帰を決めるきっかけになりました」

(後編へ続く)

■馬淵 優佳 / Yuka Mabuchi

 1995年2月5日生まれ、兵庫県出身。3歳で水泳を始める。小学4年から本格的に飛込み競技をスタート。中学3年から日本飛込み界の第一人者である父・崇英氏(元日本代表飛込みヘッドコーチ)の本格的な指導を受ける。2009年には東アジア大会3メートル飛板飛込みで銅メダルを獲得。2011年には世界選手権代表選考会3メートル飛板飛込みで優勝し、世界選手権に初出場。立命大では日本学生選手権2連覇を達成した。2017年に競泳日本代表の瀬戸大也と結婚し、現役を引退。2018年に第1子、2020年に第2子と誕生し、2児の母となる。2022年1月に現役復帰を発表。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)


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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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