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肉体改造の「3日坊主」を卒業する方法 本気で変わるなら「パブロフの犬」になれ

「THE ANSWER」の連載「骨格筋評論家・バズーカ岡田の『最強の筋肉ゼミ』」。現役ボディビルダーであり、「バズーカ岡田」の異名でメディアでも活躍する岡田隆氏(日体大准教授)が日本の男女の“ボディメイクの悩み”に熱くお答えする。39限目のお題は「肉体改造の『3日坊主』」について。

今年こそはジム! でも、長続きしなそう…どうすれば「3日坊主」を卒業できる?
今年こそはジム! でも、長続きしなそう…どうすれば「3日坊主」を卒業できる?

連載「骨格筋評論家・バズーカ岡田の『最強の筋肉ゼミ』39限目」

「THE ANSWER」の連載「骨格筋評論家・バズーカ岡田の『最強の筋肉ゼミ』」。現役ボディビルダーであり、「バズーカ岡田」の異名でメディアでも活躍する岡田隆氏(日体大准教授)が日本の男女の“ボディメイクの悩み”に熱くお答えする。39限目のお題は「肉体改造の『3日坊主』」について。

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 Q.毎年、年頭に肉体改造を誓うものの、ジムに入会したり、家トレを始めたりしても長続きしません。どうすれば「3日坊主」を卒業できますか?

 私はトレーニングが大好きなので、3日坊主なる経験は過去に一度もありません。むしろ「習慣にするな!」と言われる方がツラい。正直、「続かないかな~」と考える時間さえもったいなく、そう考え始める瞬間にはトレーニングを始めていたいです(笑)。

 それはさておき、私たちトレーニーの大多数は、何も習慣化したくてトレーニングを続けているわけではありません。私の周りのボディビルダーたちを見て感じるのは、皆、筋肉の変化をすごく楽しんでいる、ということです。

 私がバーベルを使ったトレーニングを始めたは15、16歳ですから、もう25年ぐらいは続けています。しかし、いまだにトレーニング方法を模索していますし、日々、楽しい。「こういう風に動かしたらここの筋肉が動くんだな」という発見は尽きないですし、狙ったエリアの筋肉に刺激が入り、「あ、動いた!」と感じるだけでめちゃめちゃ楽しい。しかも、トレが終わった後、「入った」と感じた筋肉がちゃんとパンプアップしている。たった1回のトレーニングでも確実に変化を感じるので、うれしいのです。

 つまり私たちが向き合っているのは、いかに新しい感覚を得られるか、課題にしていたものをクリアできるかであって、「この重りを10回×3セット上げる」という義務感ではありません。そして、新たな気づきを得たり、トレーニングがイメージ通りに体にハマったりすると、「これを次回もやりたいな」と、次が待ち遠しくなる。ですから、3日坊主にはなり得ないのです。

 以上を経験だけでなく、脳の機能からも説明しましょう。トレーニングで成果を得られると、脳はそれを「報酬」だと感じ、達成感を得られます。すると脳が喜ぶので、次のトレーニングに向かう動機になる。「パブロフの犬」状態のできあがりです。一方、結果が出ないトレーニングを続けていれば、その逆のことが起こります。「努力のわりに対価が見合わないな」と脳が判断し、やる気がそがれてしまいます。ただひたすら重りと向き合うだけでは、おそらく私でもツラくなるでしょう。

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岡田 隆

1980年、愛知県生まれ。日体大准教授、柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。16年リオデジャネイロ五輪では、柔道7階級のメダル制覇に貢献。大学で教鞭を執りつつ、骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌などメディアでも活躍。トレーニング科学からボディメーク、健康、ダイエットなど幅広いテーマで情報を発信する。また、現役ボディビルダーでもあり、2016年に日本社会人ボディビル選手権大会で優勝。「つけたいところに最速で筋肉をつける技術」「HIIT 体脂肪が落ちる最強トレーニング」(ともにサンマーク出版)他、著書多数。バズーカ岡田公式サイトhttps://bazooka-okada.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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