陸上関東インカレで思わぬハプニング「選手に申し訳ない」

　陸上の関東学生対校選手権最終日（相模原ギオンスタジアム）は11日、午前8時にスタートした男子2部ハーフマラソンで運営が周回数を誤るミスが起きた。順位は認められるが、記録は参考記録になる。主催する関東陸連は「選手に申し訳ない」と謝罪した。

　思わぬハプニングだった。ハーフマラソンはトラック内を4周し、スタジアム外の周回コースへ。1周約1.58キロを12周し、再びスタジアムに戻ってフィニッシュする形式。しかし、スタート後のトラック内を3周しか回らずコース外に誘導し、1周（400メートル）不足していたという。

　大会ホームページの「ハーフマラソンコース図」には「競技場内4周」と書かれているが、関係者向けの公式プログラムには「競技場約3周」と記載されていた。レースは帰山侑大（駒大4年）が1時間1分43秒で優勝したが、すべての選手が記録は参考記録になる。

　優勝は認められるが、帰山は周回ミスについて「分からなかった」といい、報道陣に聞かされ「じゃあ、21キロなかったってことですか？　知らなかったです。短いなと思ったんですけど。（終わった後に）『あれ、タイム速いな』って」とタイムに違和感を覚えていたという。

　レース後、大会を主催する関東連盟は各校に経緯を説明。その後、報道陣に対応した陸連担当者は各校に謝罪したことを明かし、「本部のミス。選手には申し訳ないことをした」と話した。監督からは再発防止の要望を受けたが、理解を受け、大きな混乱はなかったという。

　5キロ通過が「あまりに速い」との指摘が各校監督からすぐに上がり、発覚。レースを中止できないため、参考記録に。競技は成立し、順位は認めた。ホームページとプログラムの周回数が不一致だったことについて検証するという。

「ここのコースは3周で出ていく場合と4周で出ていく場合がある。関東学連は4周のコースを採用しているが、どこかで3周のコースを見て判断して（プログラムに記載）しまったのか」と説明。現場は大会プログラムに従い、3周で誘導したため「誘導員に責任はない」とした。

　続いて行われた1部ハーフマラソンは正しい周回数で実施された。