米専門YouTubeチャンネルに出演

　7月に行われたボクシングのWBC＆WBO世界スーパーバンタム級（55.3キロ以下）タイトルマッチ12回戦で、4階級制覇を達成した井上尚弥（大橋）。世界で最も権威ある米老舗ボクシング専門誌「ザ・リング」のパウンド・フォー・パウンド（PFP）で2位に格付けされるなど世界的評価を高めるが、共同プロモート契約を結ぶ米興行大手・トップランク社のボブ・アラムCEOは「かつてのパッキャオより上」と注目発言をしている。

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　今回、世界的大物プロモーターのアラム氏は、米ボクシング専門YouTubeチャンネル「リトル・ジャイアント・ボクシング」に出演。7月のタイトルマッチで2団体統一王者スティーブン・フルトン（米国）に8回TKO勝ちし、4階級制覇を成し遂げた井上について語っている。

　フルトン戦について尋ねられると「イノウエはもの凄い、もの凄いボクサーだ。おそらくマニー・パッキャオ以来、私たちが見たことがないほどのね。おそらく……かつてのパッキャオより上だ。彼はもしかするとスーパーフェザー級かライト級までも階級を上げていける可能性があると思っている」と話した。

　井上の階級について「限界は135（ライト級）か140（スーパーライト級）だと思っているということか」と聞かれたアラム氏は「140ではない。それは行き過ぎだ。彼は大男ではない。フルトンとの試合は現地にいたが、彼よりもかなり大きかった。122（スーパーバンタム級）でもね」と答えた。それでもフルトンを下した結果に「イノウエは特別なんだ」と称えた。

　現在、トップランク社CEOとして井上との共同プロモート契約を結んでいる91歳のアラム氏は、かつて元世界6階級制覇王者の伝説マニー・パッキャオ（フィリピン）をプロモートしていたことでも知られる。パッキャオが井上のトレーニング、キャリアに関わりたい旨の話をしていたと伝え聞くと、こう返答している。

「なぜだい？　私はマニーが大好きだし、マニーはボクシングのことをよく分かっているが、彼がイノウエに何を加えられるだろう？　マニーが助けになれるような、イノウエに欠けているところはあるか？」

　伝説の6階級制覇王者すら、加えられるものはないと断言しているアラム氏。パッキャオが言及しただけでも特別なボクサーと言えるが、アラム氏は「ああ、疑いないね。彼（井上）はとてもナイスなボーイなんだ」とも語っている。