[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

初V天理大、過去2度決勝との最大の差 指揮官が「今の子たちは崩れない」と語る背景

全国大学ラグビー選手権決勝が11日、東京・国立競技場で行われ、早大に55-28で勝利を収めた天理大が初優勝を飾った。計8トライを奪い、決勝では歴代最多55得点の大勝。1925年の創部以来2011、18年度に続く3度目の決勝で悲願の初優勝となったが、過去2度の決勝との違いは「全員の勝つマインド」だった。

全国大学ラグビー選手権で初優勝し、胴上げされる天理大の小松節夫監督【写真:荒川祐史】
全国大学ラグビー選手権で初優勝し、胴上げされる天理大の小松節夫監督【写真:荒川祐史】

3度目決勝の天理大、主将「全員に勝つマインドがあった」

 全国大学ラグビー選手権決勝が11日、東京・国立競技場で行われ、早大に55-28で勝利を収めた天理大が初優勝を飾った。計8トライを奪い、決勝では歴代最多55得点の大勝。1925年の創部以来2011、18年度に続く3度目の決勝で悲願の初優勝となったが、過去2度の決勝との違いは「全員の勝つマインド」だった。


【注目】CW-Xを川澄奈穂美選手がお試し 運動パフォーマンスを支える「股関節サポート機能」って?(W-ANS ACADEMYへ)

 勝利の瞬間、黒のジャージを着た天理大の選手たちが両拳を突き上げた。「日本一や~!」。絶叫が国立に響き渡った。笑う者、涙を拭う者それぞれが抱き合い、優勝の喜びを分かち合う。主将のFL松岡大和主将は場内インタビューで「全員がいい準備をしてくれた結果だと思っています!」と涙声で叫んだ。

 1995年から指揮を執る小松節夫監督。教え子を見守る目に涙はなかったが、ほころんだ顔でこう喜びを表現した。

「嬉しさが勝ちまして、勝って泣くということはなかったですね。学生たちの笑顔とか、泣いているところを見られてよかったです。東京で行われる決勝で今までなかなか実力を出し切れなかった。今日は本当に実力を出し切ろうと思っていました。早稲田大学さんに対して崩れかけたところで本当に走って、何回も起き上がっていった。学生たちがハードワークをしてくれた」

 開始早々からフォワードの強さを生かして前進すると、開始3分に敵陣インゴール直前の右中央ラックから右に展開。最後はCTB市川敬太(4年)が先制トライを決めた。トンガ出身でスーパーラグビーのサンウルブズを経験したCTBシオサイア・フィフィタ(4年)が、周囲を生かしながらボールを運ぶ。コンタクトの強さなどで上回り、計8トライを挙げた。

 同校3度目の決勝。2011年度は帝京大に12-15、2年前の18年度は明大に17-22でともにあと一歩だった。優勝と2位の差は何だったのか。指揮官は言う。「過去に決勝に出たチームと比べると経験値が違った。1、2年生の時から悔しい思いをして、そういう子たちが4年生になった。決勝に懸ける思いは過去2回に比べると強かった」。2年前、明大に敗れた1、2年生が持ち続けた悔しさが、ここぞで体を奮い立たせた。

 コロナ禍はどのチームにも苦労が続いた。天理大も例年は関東チームとの練習試合を重ねるが、今年度は思うようにいかず。指揮官も「今年は試合経験がなかったので序盤はバタバタした」とリーグ戦を振り返る。選手権は準々決勝から流通経済大、明大、早大と関東チーム続き。ミスがありながらも試合を重ね「やってみないと分からないと思って、こうだからこうするとかではなく、ゲームをしながら対応していった」と修正しながらチーム力を磨いた。

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
UNIVAS
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集