[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

部活の試合当日、能力を引き出す食事の基本 指導者も悩む「昼ごはんのタイミング」は?

選手・指導者が悩む「昼ごはんのタイミング」は?

 多くの選手たちや指導者の皆さんが悩まれるのは、昼ごはんのタイミングです。

 午後の遅め、3時頃に試合が始まる場合は、試合の2~3時間前にいつも通りの昼ご飯を食べます。しかし、昼時の場合、試合の直前に食べては気持ち悪くなるかもしれないですし、かといって朝食以降、何も食べないでいると、試合中、動けなくなります。

 そこで試合が昼時の場合、試合開始の1時間~1時間半前に、補食を摂って試合に臨みます。

 食べる内容は、やはりエネルギーとなる炭水化物。おすすめは携帯性に優れ、食べやすく、消化にもよいもの。例えば、おにぎり、バナナ、エネルギーゼリーが代表的です。
 
 また、1日の中で試合が複数ある場合も、試合と試合の間が1時間以上、空く場合は消化のよい炭水化物の食品を摂ります。どうしても気持ちが悪くなってしまう場合は、エネルギードリンクや糖質の入ったプロテインなど、のど越しのよい液体の補食にするのも手です。

 もう一つ、試合当日に意識していただきたいのが、水分補給。体内に少し多めの水分を蓄えておくための、「ウォーターローディング」を行います。

 実は練習の時はしっかり水分補給をする習慣のある選手も、試合の日はおろそかになりがちです。理由は極端な緊張や、「監督やコーチの話を聞き逃さないようにしよう」という気持ちが強くなることで、水分が摂れるタイミングに飲むことを忘れてしまうためです。

 水分が不足すると、試合中に足がつったり、動きや体調が悪くなったりする要因になります。また、緊張が強くなると、体は水分の消耗がさらに激しくなるので、試合前から多めに水分を摂っておくことが大事です。

 ウォーターローディングのタイミングですが、あまり早すぎても、試合直前にトイレに行きたくなってしまいます。おすすめは試合前のウォーミングアップのタイミング。練習時よりもだいたい、コップ1杯程度(200ml程度)多めに飲んでおけば大丈夫です。

1 2 3

吉谷 佳代

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集