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部活の熱中症対策、始めるべきは梅雨明け前から 人間の体は「約1週間で順化する」

研究データによると「体は約1週間で順化します」

 対策方法ですが、短時間でよいので、暑熱環境下で持久性の運動を毎日続けます。ジョギングや速めスピードで歩く散歩でも構いません。ポイントは、これから訪れる高い気温に体を慣れさせるため、あえて深部体温が上がりやすい暑熱環境を自分で作ることです。

 最も簡単な方法は、長袖のウエアやサウナスーツを着て、持久系の運動を行うこと。発汗が目的なので、長時間、続ける必要はありません。例えばウォーミングアップだけ、練習の最初だけ着て、汗をかいたら脱ぎましょう。

 炎天下ではなくても効果はあると言われているので、普段から屋外では練習しない競技の場合は、いつもの練習環境のなかで行えば大丈夫です。

 また、私個人の考えですが、体を暑さに慣れさせるという意味では、お風呂はシャワーで済ませるのではなく、湯船にしっかり浸かるのもよいでしょう。入浴では心拍数は上がりませんが、「汗を出す」という汗腺のトレーニングになります。

 研究データによると、体は約1週間で順化します。また、梅雨明け前に暑熱順化を行うと、体が暑さを覚えてくれるため、例えば1~2日、オフで冷房の効いている環境で過ごしたとしても、その効果は消失しないと言われています。

 最後に熱中症対策をまとめました。年々、気温の上昇は深刻になっています。しっかりと準備をして、部活動に取り組んでくださいね。

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吉谷 佳代

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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