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陸上長距離をしている女子高生 部活のない完全オフの日、適切な食事量はどのくらい?

「食事の内容」「血糖値を上げない食べ方」も大切なポイント

 2つ目のポイントは、食事の内容です。

 オフは、体の疲労や炎症を取り除いてあげる日、という意味があります。

 練習や試合のある日は運動強度が高いので、動いた分、たくさんのカロリーを摂らなくてはいけません。たくさん食べれば、胃腸もフル稼働。当然、内臓も疲労が溜まってきます。ですから、翌日からまた頑張れるよう、休日は内臓をしっかり休ませて、回復させます。

「今日はオフだから好きなものを何でも食べよう!」と、消化に時間がかかる脂質の多いケーキや食べ物を食べると、内臓に負担がかかり、疲労が抜けません。なるべく低脂肪・低脂質で消化のよいものを食べましょう。

 そして3つ目のポイントは、血糖値を上げない食べ方です。糖質を摂る量を減らすと空腹感がわくとのことですが、その原因は、血糖値(血液中の糖の量の値)が急激に上がったり下がったりするためです。ですから、血糖値が上昇しにくい食品を選んで食べるよう、心掛けることが大切です。

 血糖値が上昇しやすいか、しにくいかは「GI値」という数値で判断できます。是非、「低GI値の食品」を調べてみてください。例えば、白米をGI値の低い玄米に変える、間食は砂糖や油をたっぷり使ったお菓子や甘いパンではなく、ヨーグルトや雑穀米や玄米のおにぎり、少量のナッツに。すると、同じ糖質量をとっても空腹感も感じにくくなります。

 2つ目のポイントも合わせて考えると、食物繊維の豊富な野菜がしっかり入った、脂質の少ない和食を中心にするとよいですよ。

 また、食べる順番も重要です。血糖値の上昇を緩やかにするサラダや野菜を使った副菜などを先に食べると、食事による血糖値の上昇を抑えられます。ぜひ食べ順も気にしてみてくださいね。

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(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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吉谷 佳代

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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