なぜラグビーW杯は大成功したのか エディーHC独占激白「大きなテーマが1つあります」

“ラグビー熱”に日本列島が感染「7週間も続いた。信じられません」
一方で開幕前にトップ8入りを目標に掲げていた日本だったが、最終テストマッチで南アフリカに完敗。チームへの期待は小さくなり、また決してラグビーが文化として根付いているとは言えない日本で、大会自体が果たして成功を収められるのか。期待の半面で懐疑的な見方は少なくなかった。エディー氏もその一人だ。
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「ここまで盛り上がるとは思っていませんでした。大会中に日本代表が結果を出せば盛り上がるだろうとは思っていましたが……。ホームで日本代表がいいプレーをすればラグビーフィーバーは起きるだろうとは思っていました。それがただのフィーバーではなくて、感染していましたよね。お祭りになったのです。妻の故郷で夏のお祭りを経験したことがあります。みんなハッピーになりますよね。そういうお祭り騒ぎが7週間も続きました。信じられません」
日本人の妻を持ち、自身も日本の血を引く。指導者としてのキャリアも東海大学ラグビー部コーチ、つまり日本が出発点だ。日本人の気質をよく知る名将は、日本列島がラグビー熱に感染したと独特の表現で形容した。そして、その“ラグビー熱”が7週間に渡って続いたことは、大きな驚きだったようだ。
一体、ラグビーの何が日本人の心を捉えたのだろうか。日本に精通するエディー氏は自身の見解をこう力説する。
「ラグビーに不可能はありません。可能性は無限。体が大きくなくてもいい。伝統的な、パワフルで力を使うチームでなくてもいいのです。どんなチームでも勝てるという可能性がある。勝つために強い意志を持って準備をする、そんな覚悟ができていれば、どんなことでも成し遂げられるということが魅力的に映ったのではないでしょうか」
また日本人が重んじる他者へのリスペクトを忘れない姿勢が、ラグビーが持つ「ワンチーム」「ノーサイド」の精神ともぴったり合致したことも大きかったと強調する。
「ラグビーの伝統と、日本の社会の価値観の相性がすごく良かった。日本の文化にも、一丸となる、相手をリスペクトする、というものがありますよね。それがすごく出ていたと思います。お客さんにもそういう振る舞いが見られましたよね」
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