プロの半年で「大学4年分以上投げました」 上智大から初のNPB…正木悠馬が“脱・独学”で知った本当の自分

データで詳細に分かった自身の“野球力”「考える量も…」
肩に力が入りやすいことや、呼吸が浅いことを指摘された。「たぶん大学のままの体の使い方だったら、ここまでもっていないです。体が反り気味になって、肋骨が浮きやすい。だから腹圧が抜けてると言われて。今まで気にも留めていなかった部分なんですけど」。改善したフォームを、練習で体にしみこませる日々だ。「もう大学の4年間分以上投げてると思うんです」というほど、日々の密度が違った。
【注目】「この体重でも跳べるんだ」 月経異常や骨密度低下を経験、引退後に気づいた数字に縛られない体作り(W-ANS ACADEMYへ)
また機器を使って、ボールの動きを解析するのも初めての経験だった。「ボールの質が思ったよりも良かったんです。回転数だったり、縦の変化量だったり」。ボールの回転数は、打者が感じる球の“伸び”につながるとされる。プロの投手でも2500回転を超えれば多いとされるのが、正木のいい時は2650回転にも達していた。
「自分では良くないな、使えないなと思っていた変化球が数値的にはいいと言われて。それをもっと投げてみようという話もしています」。かつて投げていたが、うまく扱いきれなかった横変化のスライダーだという。流行のスイーパーにも近いボールだ。学生時代には見えなかった自分の姿が、プロの世界では最新テクノロジーも用いてあらわになりつつある。そして、独学の“答え合わせ”も順調だ。
「近くで見ながらアドバイスをくれるので、そこは動画を見ながらやっていた時とは全然違うと思います。ちゃんとできているかわからない動きをきっちり指導してもらえる。感覚的にやっていることは変わらないんですけど、レベルがすごく上がった感じです」
その中でわかったことがある。「シンプルに、やってきた量が全然足りないなと思いました。あと考える量も、結局は足りていなかったのかなと思うんです」。野球を突き詰めようとすればするほど、没頭する時間も必要だと痛感させられる。
「周りの選手を見ると呼吸とか、そういうところまで気を遣っている。そこを自分は、本当に意識していなかったんです。ただフォームの形を試しながら、マネしながらというのを繰り返した大学時代だったので」
だからこそ、自身の伸び代も見えてくる。「フォークを投げるようになったんですけど、試合で三振をしっかり取れた。今年は決め球をしっかり作りたいなと思っているので、フォークとかスライダーをいつでも、どんな状態でも使えるようにしたい。課題は毎日のように見つかりますけど、そこをクリアしていくのが楽しいです」。正木の理解力や吸収力は、プロの世界を歩いていくうえで大きな武器となる。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
![[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト](https://the-ans.jp/wp-content/themes/the-answer-pc-v2/common/img/logo_c1.png)









