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村上茉愛は輝くか、内村航平負傷の影響は… 世界体操の見所とニッポンの現在地

女子種目について解説した元日本代表・岡部紗季子さん【写真:松橋晶子】
女子種目について解説した元日本代表・岡部紗季子さん【写真:松橋晶子】

岡部さんが解説する「女子体操4種目簡単解説&観戦のポイント」

【女子体操4種目簡単解説&観戦のポイント】

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体操女子観戦初心者に向けて、4種目の解説と観戦のポイントを岡部さんが解説!

◇得点について

 各種目とも得点はDスコア(演技価値点)+Eスコア(出来栄え点)-ペナルティの合計点で争われる。「Dスコアは技の難易度、構成、コンビネーション、Eスコアは技の完成度、美しさ、大きさなどから採点。大技で高得点を狙う選手もいれば、コンビネーションや出来栄えでコツコツと加点を狙う選手もいます」

◇跳馬

 助走から跳馬に着手して飛び越す流れと技を見る。「加点のポイントはスピード感、高さ、距離です。着地はマット上のラインを基準にして見られ、美しく立って着地することだけでなく、中心から外れたり、跳馬に近すぎたりすると減点対象になります。一瞬で終わる種目なので、とにかく着地に失敗しないのが大前提。その上で、技の難易度や質の高さが勝負の分かれ目に」

◇段違い平行棒

 高棒・低棒の2本の平行棒を使い演技。「車輪、ひねり、空中技と高棒・低棒間の移動技で構成。見せ場は何といっても離れ技。技の種類と成功率が得点に大きく影響します。以前は空中演技後、大車輪を挟んでからの移動がふつうでしたが、今の強い選手は苦衷演技後にすぐ移動し、連続技で加点を重ねる傾向が。手足の長さを生かした梶田凪さんの雄大な演技は見応えがあります」

◇平均台

 幅10センチの平均台で90秒以内で演技。「たった1センチの上で行う競技のため、選手側も非常に緊張する競技。落下は勿論、平均台に手をつく、腕や脚でバランスをとるなどのふらつきも厳しく減点されます。アクロバット系の技の間にあるダンスでの表現力もとても大切。指先足先まで神経が行き届いた演技は非常に美しい。寺本さんの3回ひねりからの着地にも注目」

◇ゆか

 12メートル×12メートルのフロア内で90秒以内に演技。「言わずもがな、日本のエース、村上選手の得意種目。見せ場となるタンブリングは高さと質、着地が得点のポイント。特に体力のある1本目は、大技を持ってくる選手が多いので注目です。また着地は、美しい姿勢と位置が肝。枠から出たら減点、大幅に出ると直前の技自体の加点がなくなる場合もあります。男子と異なり音楽にのって演技をするため、表現力も問われます」

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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岡部 紗季子

 1988年5月16日、東京都生まれ。朝日生命体操クラブ出身。4歳で体操を始める。02年、ナショナルチームメンバー初選抜。明大では2大会連続ユニバーシアード代表に選出。得意種目はゆか。

 引退後は明大コーチを経て、体操教室で指導を行う。TBS系「KUNOICHI」でも活躍。自身のインスタグラムでは街や海など様々な場所で逆立ちやバック転などアクロバティックな技を披露し、人気を博している。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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